映画における手話にとって画期的な年となった。そこから何を学べるだろうか

Sergio Colas uses sign language while having lunch with other deaf friends during the start of the San Fermin festival in Pamplona, northern Spain, July 6, 2016. REUTERS/Susana Vera SEARCH "SERGIO COLAS" FOR THIS STORY. SEARCH "THE WIDER IMAGE" FOR ALL STORIES.
Baby Driver, The Shape of Water and The Silent Child were all recognised at the Oscars this year.Image: REUTERS/Susana Vera
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2017年に公開された映画や、アカデミー賞で受賞した作品を振り返ると、手話が大きく取り上げられていることは実に注目に値する。とりわけ、手話をれっきとした言語として繊細に描いた3作品が際立っている。『ベイビー・ドライバー』『シェイプ・オブ・ウォーター』『サイレント・チャイルド』だ。このうち『ベイビー・ドライバー』と『サイレント・チャイルド』の2作品は、スクリーンの内外で、ろう文化、アイデンティティ、コミュニティを認識し尊重するうえでも重要な貢献をしている。どちらの作品にもろう者の俳優が出演し、日常生活における手話の重要性を示す人物を演じている。

『ベイビー・ドライバー』

『ベイビー・ドライバー』は、3部門中2部門で2018年アカデミー賞の音響編集賞と録音賞にノミネートされた作品で、アメリカ手話(ASL)とその日常生活における役割を美しく描いている。主人公のベイビー/マイルズと、ろう者である養父ジョセフは、人間関係やベイビーの犯罪への関与、そしてジョセフの好みに合わせて夕食を用意するという、よりありふれた話題について語り合う。

ジョセフ役の俳優CJ・ジョーンズがろう者で、ASLを母語とすることからも、『ベイビー・ドライバー』は画期的な作品だ。映画会社はしばしばろう者の役に聴者の俳優を起用するが、脚本・監督を務めたエドガー・ライトは、ジョーンズのオーディションを見た後、聴者の俳優がろう者のふりをするのを見るのは「難しい」と述べた。これは、ろう者のアイデンティティの文化的盗用という観点から興味深い点であり、#DeafTalentなどのキャンペーンでも取り上げられている。一方、ベイビー/マイルズを演じたアンセル・エルゴートは、ASLを「適切に表現する」ためにレッスンを受けた。

『シェイプ・オブ・ウォーター』

『シェイプ・オブ・ウォーター』は、2018年アカデミー賞で作品賞を含む4部門を受賞した作品で、政府の研究施設で働く清掃員が、施設に拘束されている人型の両生類と恋に落ちる、マジック・リアリズムの物語だ。主人公のイライザ・エスポジート(サリー・ホーキンス)は耳が聞こえないわけではないが、声で言葉を発することができない。そのためイライザは、同僚のゼルダ・デリア・フラー(オクタヴィア・スペンサー)、隣人のジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)、そして同じく声で言葉を発することができない両生類の恋人(ダグ・ジョーンズ)と、ASLだけで意思を通わせる。

恋愛物語が展開し、そのことについて友人たちと交わす会話を通じて、豊かで生き生きとした言語としてのASLの力が示される。イライザはその生き物と親しくなり、ほかの言語と同じようにASLを教える。生き物を救い出す手助けをしてほしいとジャイルズに懇願し、説得することで、彼女の深い愛着と愛情が伝わる。その生き物と性交した後、イライザはその出来事の親密で露骨な詳細をゼルダに打ち明ける。こうした日常生活の複雑さがすべて、ASLを通じて描かれている。

インタビューでホーキンスは、イライザの手話は、時代に即したASLと、さまざまなものを寄せ集めたものを意図的に組み合わせたものだと説明した。彼女はそれを「おそらくどこで学んだかによって、イライザが自分で寄せ集めたもの」と表現した。これは、この時代やそれ以降に手話を使う多くの人々の実情をよく表している。手話は歴史的に世界各地で抑圧され、その代わりに読話や音声の使用が推奨されてきた。

『サイレント・チャイルド』

『サイレント・チャイルド』は、アカデミー賞の実写短編映画賞を受賞し、聴者の家族と暮らす重度の聴覚障害がある少女リビーの孤立と疎外感を描く。家族はリビーが「物事をとてもよく理解している」と思い込んでいる。しかし、リビーの目を通して家族の食事の場面を見ると、実際はそうではないことがわかり始める。ソーシャルワーカーのジョアンが訪れ、リビーにイギリス手話(BSL)を教えることで、状況は改善する。リビーは意思を伝え、自分を表現できるようになる。しかし、両親がリビーのBSLのレッスンをやめると決め、映画は不確かさと感情の余韻を残して幕を閉じる。

主人公リビーを演じるのは、6歳のろう者の俳優、メイジー・スライで、BSLを母語とする。ジョアン役で主演も務めた脚本家のレイチェル・シェントンは、BSLでオスカー受賞スピーチを行った。

『サイレント・チャイルド』はBSLを支持する作品であると同時に、聴者文化とろう文化の間にある緊張も描いている。BSLは今も多くの親に、家族間のコミュニケーションを脅かすものと見なされている。

こうして2017~18年の映画は、手話を中心に据え、多くの議論を生み出した。手話やろう文化に対する意識は改善しつつあるかもしれないが、平等に近づくまでにはまだ長い道のりがある。だからこそ、『サイレント・チャイルド』の制作チームが長編映画として続編を企画していると知るのは喜ばしい。子どもたちに学校でBSLを教えるよう求める運動も続いている。今年の勢いが保たれ、さらに強まることを願いたい。

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