中国のGDP成長率7.4%は、 20年以上で最も低い通年成長率であり、政府は昨年、公式の成長目標を達成できなかった。しかし、2015年の経済成長を押し上げるために政府が過剰反応するとは考えないほうがよい。
経済成長の減速は、中国では新たな常態として受け入れられており、2015年の成長鈍化に対する許容度は高いようだ。中国は最近、 世界第2位の経済のリバランス が計画的かつ持続可能な形で進むことを強く示すメッセージも発している。そして見る限り、中国は経済を再調整し、成長の急激な減速を避けるため、慎重な措置を講じている。
中国経済が2015年に波乱含みの展開になることは、ほぼ間違いない。しかし、ハードランディングに陥るのだろうか。そうではない。中国における経済成長管理の近年の歴史から学ぶなら、悲観論者は今回もまた誤りだと証明されるだろう。
慌てる必要はない
中国経済の成長率が前回それより低かったのは1990年で、そのときは 3.8%成長した。ただし、新たなGDPの数値は慎重に解釈する必要がある。新たなGDPの数値を位置づけてみると、現在の世界経済情勢において、7.4%は依然として比較的健全な成長率だ。中国経済は引き続き底堅い。経済学者なら誰もが指摘するように、世界第2位の経済に限らず、どの経済を再調整するにも、しばしば代償が伴う。すなわち、経済成長の減速である。

2015年の展望
2015年のキーワードは、持続可能で質の高い成長だ。2015年には中国の経済成長がさらに減速するとの見方が、ほぼ一致している。一部のアナリストは今年、成長目標を 約7.3%と予測している が、公式の成長目標は、達成可能な7%前後に設定される可能性が高いと考える人も多い。国際通貨基金(IMF)は、成長率を 6.8%と予測した。
この予測には多くの理由がある。2014年の数値もまた、2015年に経済成長が抑制されることを示す指標だ。2014年は輸出の伸びが鈍く、消費者の成長も予想を下回った年であり、こうした傾向が2015年に入っても続かないと考える明確な理由はない。
一方、暗い予測が広がるなか、最近の 原油価格の急落 は、世界最大の純石油輸入国である中国にとって朗報だ。原油価格が底値まで下がることで企業と消費者の双方のコストが低下し、2015年の経済成長を刺激すると見込まれる。
それでも、もし……?
2015年に注目すべきなのは、輸出と消費者需要を刺激するために講じられている措置が、どの程度、期待どおりの効果をもたらすかだ。
もし、 予想される改革 ――基準貸出金利のさらなる引き下げや、中国人民銀行による預金準備率の引き下げが見込まれている――が予測どおりの効果を上げなければ、成長のさらなる低下を食い止めるため、魅力に欠ける措置を検討せざるを得ないかもしれない。
たとえば、経済の主要な原動力の一つである消費者が、金利低下にどう反応するかを知るすべはない。
この記事は、 The Conversationとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持していることを意味しません。
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著者:Kamel Mellahiは、ウォーリック大学ウォーリック・ビジネス・スクールの戦略的経営学教授。
画像:2014年1月24日、上海で赤い提灯の下を歩く歩行者。REUTERS。


