世界人口は、 2050年までに96億人に達すると予測される中、この増加の大半は開発途上国で起きており(その半分以上はアフリカ)、 世界各国の政府が直面する課題は、 すべての人に十分な食料をどのように生産するか、という点である。
その答えは、 国連によれば、食料を増産することでは なく、 すでに手元にある食料を無駄にしないことである。
国連食糧農業機関(FAO)の推計では、毎年、人間の消費向けに世界で生産される食料のおよそ3分の1(約13億トン)が失われたり、廃棄されたりしている。これには、果物と野菜の45%、魚介類の35%、穀物の30%、乳製品の20%、肉類の20%が含まれる。
当然ながら、 こうした廃棄の大半は先進国で発生している。消費者による一人当たりの食品廃棄量(生産過程を除く)は、欧州と北米で年間約95~115kgであるのに対し、サハラ以南のアフリカや南アジア・東南アジアではわずか6~11kgにすぎない。ただし、途上国では、インフラ不足と設備の劣悪さにより、生産過程で依然として大量の食料が失われている。一方、これらの国々における消費段階での廃棄は、先進国よりも大幅に少ない。
食品ロスと食品廃棄は、環境にも大きな影響を及ぼしている。 廃棄された食品のカーボンフットプリントは33億トンと推定されている。 実際、仮に食品廃棄が一つの国であったとすれば、 温室効果ガス排出量において、米国と中国に次ぐ位置につくことになる。また、廃棄された食品の生産には約14億ヘクタールの土地が使われており、 これは世界の農地面積の28%にあたる。また、「ブルーウォーター」と呼ばれる地表水・地下水も大量に失われており、その量は約250km³で、 米国の世帯によるブルーウォーターのフットプリントの38倍以上に相当する。
では、どの国や地域が最も多くの食品を無駄にしているのだろうか。
次の表は、世界各地の地域ごとに、消費段階および消費前段階における一人当たりの食品ロスと食品廃棄量を示している。地域の分類方法については、 こちらで確認できる。
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執筆者:Ross Chainey、デジタルメディア・スペシャリスト、世界経済フォーラム
写真:インド・アーメダバードの屋外の青果市場で買い物をする人々(2015年6月12日)。REUTERS/Amit Dave



