開発資金を調達する最善の方法とは?

開発資金を調達する最善の方法とは?
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アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立を中国が成功させたことは、米国にとって外交上の大失態だったと広く受け止められている。米国の同盟国がAIIBに参加しないよう働きかけた後、バラク・オバマ大統領の政権は、英国を先頭に西欧諸国が次々と参加し、続いてオーストラリアと韓国も加わるのを見守ることになった。

さらに悪いことに、オバマ政権は、国際通貨基金(IMF)の運営において中国その他の主要新興国の発言力を高めるという約束を米国自身が果たせなかった後、中国による地域金融機関の創設を阻止しようとする立場に置かれた。政権は欧州諸国にIMF理事会での代表権を縮小させ、中国の議決権比率を3.65%から6.07%に引き上げるよう働きかけたが、米議会の支持を得られなかった。オバマはまたしても、国内の政治的麻痺のために国外で行き詰まった。

地政学的な観点から見ると、中国のAIIB構想は、ニュー・アメリカ安全保障センターの上級研究員、イーライ・ラトナーが「世界統治をめぐる制度上の競争が、いま正式に始まった」と表現する動きにおける、大胆で成功した一手である。AIIBでは中国が議決権の半分を握り、当初資本金は10億ドルとなる。第二次世界大戦の勝者である西側諸国が、戦後の国際秩序を支えてきた規則や制度を更新できなければ、複数の地域秩序が競合し、多国間機関同士も対立する世界に直面することになる。

資金を必要とする開発途上国の立場からすれば、銀行同士の競争はおそらく歓迎すべきことに見えるだろう。途上国政府は、世界銀行や既存の地域開発銀行が融資に通常付す厄介な条件なしに借り入れられるなら、大いに歓迎するはずだ。また、地域としての東アジアは、アジア開発銀行が推計した、2020年まで成長を続けるために必要な約8兆ドルのうち、より多くを得られるようになる。

しかし、実際の開発への影響、つまり貧しい国々の一人ひとりが、より豊かで健康で教育を受けた暮らしを送れる可能性についてはどうだろうか。世界銀行の融資条件には、人権や環境保護に関する規定が含まれることが多く、どんな犠牲を払っても成長を目指す政府が自国民を乱暴に扱うことを難しくしている。

競争はよいことだが、規制のない競争はたいてい、底辺への競争に行き着く。

中国によるAIIB設立は、開発途上国への援助は大規模な政府間資金移転の形で提供するのが最善だという見方から、より広く離れつつあることを示す最新の兆候である。国際システム全体で権力と富が分散しているだけでなく、国家の内部でも分散しており、企業、財団、富裕層、民間投資ファンド、市民社会団体、そして最近では地方自治体も、開発において役割を担うようになっている。

先月、米国務省と米国際開発庁が発表した第2回外交・開発四カ年レビュー(QDDR)を見てみよう。QDDRは「新たな開発モデル」を重視し、それは「米国は数ある主体の一つであり、持続的かつ包摂的な経済成長を実現するには、各国が複数の資金源からの投資を必要とする」という認識に基づいている。「Feed the Future」「米国グローバル開発ラボ」「Power Africa」などの取り組みは、「現地の主体性、民間投資、イノベーション、複数の利害関係者によるパートナーシップ、相互説明責任」を組み合わせている。

この新しいモデルは、「官民パートナーシップ」という決まり文句を超えるものだ。同じ大きな目標を追求する幅広い連携の中で、複数の資金源と専門知識を実質的に活用する。
たとえばPower Africaには、米政府機関が6つ参加している。海外民間投資公社、米国輸出入銀行、米国貿易開発公社、ミレニアム・チャレンジ公社、米国アフリカ開発財団である。これらは共同で、6つのパートナー国のエネルギー部門に対し、融資、貿易信用、保険、中小企業向け助成金、政府による直接支援として、5年間で70億ドル超を拠出する。これらの投資を呼び水に、民間部門から数十億ドルの拠出が見込まれ、まずゼネラル・エレクトリックを含む複数企業から90億ドル超が約束されている。

Power Africaは「取引中心のアプローチ」を採り、「受入国政府、民間部門、援助国」の間でインセンティブを調整するチームを編成する。政府間の大規模な資金移転は、しばしば当局者の懐に入ってしまうが、この取り組みの狙いは、取引を実際に成立させ、投資を本来の目的地へ流すことにある。

成果を重視するこの実務的な姿勢は、気候変動などの課題について世界各地の市長と協力するというQDDRの重点にも、同様にはっきり表れている。現場で排出規制に変化をもたらすインセンティブと能力を持つ政府職員を対象にする方が、国際条約をめぐる交渉よりも、はるかに早く成果につながる。

懐疑論者は、米国は単に、やむを得ない状況を美徳に見せているだけだと言うだろう。連邦政府には外国政府に分配できる何十億ドルもの資金がもはやなく、一方、中国ははるかに中央集権的で、納税者への説明責任も小さい。そのため中国とAIIBのパートナーは、経済を確実に動かし、市民の目にも見える道路、橋、ダム、鉄道、港といった大規模事業を建設できるが、米国は、世界銀行と同様、もはやそうした事業に資金を出していない。マーシャル・プランの時代はとうに過ぎ去った。

この批判には一理ある。しかし、より長期的に見れば、米国の新しい開発モデルは、旧来の政府間モデルよりもはるかに強靱で持続可能だ。政府の統制を受けない活力ある部門を持つ社会だけが、官民および市民社会の幅広い連携に参加できる。企業、財団、市民社会団体は、受入国の地域社会にいる同業者と長続きする関係を築く可能性もはるかに高い。そうした関係は、政権交代や財政の動揺を乗り越えて続くだろう。

総じて、AIIBは前向きな展開である。貧しい国々が中所得国になるのを支援する資金や、中所得国が人々に交通、エネルギー、通信を提供できるよう支援する資金が増えるのはよいことだ。しかし、アジアのやり方だけが唯一の方法ではない。

本記事は、 Project Syndicateとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。

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著者:アン=マリー・スローター。米国務省政策企画局長(2009-2011年)を務め、現在はニュー・アメリカ財団の会長兼最高経営責任者、プリンストン大学政治・国際関係学の名誉教授であり、世界経済フォーラムの「ガバナンスの未来に関するグローバル・アジェンダ・カウンシル」のメンバー。

画像:早朝のパンを求めて列に並ぶ幼いイラク人の少女が、お金を差し出している。REUTERS/Kieran Doherty。

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