世界経済フォーラムの ダボス年次総会 は、例年とは異なるものだった。インドは米国に次いで2番目に大きな代表団を送り込んだ。ここ数年、インドとその経済的潜在力について深刻な疑念が示されていた。インドは「脆弱な5か国」の一員と位置づけられ、「I」はBRICSから脱落する危機にあった。インド国内外で意気消沈が広がっていた。今年、状況はまったく異なっていた。
30年ぶりに、インドの有権者は単独政党が過半数を占める政府を選んだ。インドの首相は、強力で決断力があり、改革を推進する指導者と評されていた。土地、保険、石炭、鉱業に関する4つの重要な政令は、改革に向けたインドの決意を示した。
投資家は、より大きな熱意をもってインドに注目していた。インドに焦点を当てた会合は定員を超える参加者を集めた。これらの会合への登録を希望した多くの人々は、入場できなかったことに落胆した。政府首脳、政策立案者、大手企業のトップがインドと協議していた。私たちの産業界の人々も、新たな自信を胸に、頭を高く掲げて会議に出席していた。
しかし、その楽観論には慎重さも伴っていた。インドは約束したことを実現できるのだろうか。これらの政令はすべて法律になるのだろうか。妨害する人々はインドの前進を頓挫させることができるのだろうか。多くの疑問が、こうした懐疑論を中心に渦巻いていた。
バラク・オバマ大統領のインド訪問は、インドとの新たな商業関係の構築に役立った。インドと米国のCEO会合では、インドへの強い信頼が示された。米国企業のインド投資意欲は高かった。彼らの問い合わせは、主にインドでのビジネスのしやすさに関するものだった。米国経済が力強さを増すなか、米国企業は潤沢な資金を抱え、海外への投資先を探している。インドは彼らの投資計画の上位にあるようだ。
内外の要因はいずれもインドに有利に働いている。米国が世界経済成長の主たる原動力であることは疑いない。その成長率は上昇している。ブラジル、南アフリカ、欧州は課題に直面している。中国は、成長率7パーセントが新たな平常水準だと現実的に受け入れた。国際通貨基金は、この数値を平常を上回るものとみなしている。原油価格の下落は、純輸入国であるインドに有利に働いた。
改革志向の政府が発足し、近い将来にインドの政策が上向くとの評価は高い。州同士がより高い成長を目指して競い合っている。アーンドラ・プラデーシュ州とマハーラーシュトラ州の州首相、シュリ・N・チャンドラバーブ・ナイドゥ氏とシュリ・デーヴェンドラ・ファドナヴィス氏は、ダボスで自州への投資を積極的に売り込んでいた。
インドには、より多くの資源が必要だ。国内資源だけでは十分ではない。資本コストも高い。
世界は投資先を探している。インドより魅力的な選択肢はそう多くない。競合する経済の大半が深刻な課題に直面する一方、インドは成長の加速を約束している。希望が再び私たちのもとに訪れた。妨害や自己満足によって、この機会を無駄にしてはならない。これがダボスからの明確なメッセージだ。
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著者:アルン・ジャイトリーは、インドの財務大臣、企業問題担当大臣、情報放送大臣を務めている。
画像:2015年世界経済フォーラム年次総会期間中、スイスのダボスに掲げられた「Make in India」キャンペーンのロゴ。画像は Twitterから。


