各国は投資を呼び込むために法整備を行えるのか?

各国は投資を呼び込むために法整備を行えるのか?
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投資政策の課題に対処するための法整備がどれほど有効かは、開発分野で繰り返し議論されている。より具体的には、各国に独立した投資法は必要なのだろうか。そもそも施行される見込みが不透明な法律を導入するために、政府は政治的な資本を費やすべきなのだろうか。むしろ、実施に重点を置いた取り組みに注力する方がよいのではないか。また、各国が改革プロセスに踏み切る場合、何を盛り込むべきなのだろうか。

多くの開発途上国は、外国直接投資(FDI)に関する目標を達成するための第一歩として、投資法の改正または制定に取り組む。政治的な改革意思を示すことが目的の場合もあれば、法的安定性を大幅に高め、投資家にとっての価値提案を改善するため、より実質的な変更を目指す場合もある。また、各国が国際投資協定に基づいて負う義務から改革が生じることもある。

投資家に確実性をもたらすことは、受入国に大きな利益をもたらし得る。外国人投資家は、とりわけ、市場へのアクセス、事業運営の要件、自らの権利と義務、紛争解決手段の利用しやすさと執行について、明確な情報を求めている。

確実性の欠如は深刻な結果を招き得る。 2013年の政治リスク調査 (Multilateral Investment Guarantee Agency(MIGA)による)によると、前年に生じたさまざまな不利な規制変更を受け、投資計画のほぼ10%が中止されるか、既存の投資が撤退した。こうした投資の損失額に、それに起因して生じる可能性のある国際紛争の費用が加われば、1件の事案で数千万ドルに達する可能性がある。

しかし、これはFDI法を制定すれば投資が増えることを保証するものではない。効果的な改革には、第一に優れた実践に基づく政策が、第二に、任務を果たせる制度を通じた(法的、規制上、行政上の)実施が必要である。投資の枠組みは、優れた実践との整合性を保ちながら、国内で実施可能なものでなければならない。

理想的には、投資法は、輸出、雇用、生産性、その他の付加価値創出の拡大など、具体的な目標の達成を目指す、より広範な一連の改革の一部であるべきだ。投資誘致、投資の維持、地域経済との連携を含め、投資のあらゆる段階に取り組む必要がある。

国ごとに合わせたアプローチが不可欠である。多くのOECD諸国には独立した投資法がないにもかかわらず、FDIフローの大半を占めている。しかし、その理由は、これらの国々が定義上、質の高い商業環境を備えていることにある。これに対し、多くの開発途上国では、投資環境が非常に複雑になりがちだ。そうした環境では投資法が政策を体系化する有用な手段となるが、改革への政治的意思に大きく左右される。法制度の見直しの大きな利点は、投資政策をめぐるハイレベルの議論への道を開き、複数の利害関係者による、より広範な改革についての合意につながり得ることだ。解決策は、先進国の投資の枠組みをそのまま開発途上国に導入することではない。むしろ、プロセスこそが何より重要である。

立法改革を特定の状況により適切に合わせる方法は、依然として議論とさらなる研究を要する課題である。国際投資協定(IIA)の影響に関する近年の文献には、考察の手がかりがあるかもしれない。批准されると、これらの協定は各国の国内法の不可欠な一部となる。例えば、研究によると、 批准されたIIA、特に貿易と投資を同時に自由化する協定は、開発途上国へのFDIを増加させるようだ。また、 一部の投資条項(例えば、自由度の高い参入規則)は、他の条項よりも投資家にとって重要であることも示唆されている。 特定の部門(例えば、初期の埋没費用が大きい部門)も、こうした協定から他の部門よりはるかに大きな恩恵を受けるようだ。それでも、知識の大きな空白は残っており、投資誘致に効果的な民間部門改革戦略と、その中での法整備の位置づけに関する議論に情報を提供するうえで、対象を絞った研究は大きな力となるだろう。

本記事は当初、 世界銀行の民間セクター開発ブログに掲載されたものです。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。

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著者:Ivan Nimacは、世界銀行グループの貿易・競争力グローバル・プラクティスのウィーン事務所長。Jana Krajcovicovaは、世界銀行グループの貿易・競争力グローバル・プラクティスにおける投資政策・促進チームの投資政策専門家で、ウィーンを拠点としている。

画像:2007年2月14日、シンガポールの中心業務地区で建物の前を歩く男性。REUTERS/Nicky Loh。

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