企業は障害者インクルージョンの変革を主導できる

Demonstrators with physical disabilities protest outside the European Commission headquarters, as part of the "Freedom Drive" campaign organised by the European Network on Independent Living to promote the rights of persons with disabilities, in Brussels, Belgium September 27, 2017. REUTERS/Yves Herman - RC1B751DD840
Disability activists around the world are raising awareness.Image: REUTERS/Yves Herman
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子どもの遊びとして校庭で親しまれてきた「リーダーに続け」は、今やインクルージョンの変革を促す力を秘めている。

歴史が示すように、企業が率先垂範し(例えば環境保護運動のように)、断固たる措置を講じ、自らの行動と成果について説明責任を果たすと約束すれば、社会もそれに続き、世界各地で真の社会変革が起こる。

だからこそ昨年、私たちは#valuableを立ち上げた。世界中の障害のある10億人の価値を認め、障害者インクルージョンを世界のビジネスリーダーシップの議題に掲げるよう、企業やブランドに呼びかける世界的な行動喚起だ。

Image: クリスチャン・ブラインド・ミッション

立ち上げ以来、#valuableは8億1,000万人を超える人々に届き、ユニリーバの退任する最高経営責任者ポール・ポールマンをはじめ、ビジネスリーダーの支持を集めてきた。しかし、インクルージョンの変革が真に実現するまでには、まだ長い道のりがある。

今日は国際障害者デーだ。今年のテーマはエンパワーメントとインクルージョンであり、私たちはそれをビジネスリーダーシップが推進すべきだと考えている。

現代企業の規模を考えれば、企業はインクルージョンの推進に欠かせない協力者だ。世界の経済規模上位100のうち、国は31にすぎず、実に69は企業である。アップル1社だけでも、141か国を上回る現金を保有している。

企業を中心に据えずにインクルージョンの課題に取り組むのは、手袋をしたままスマートフォンの画面を操作しようとするようなものだ。やりたいことは目の前にあるのに、操作にもたつき、結局うまくいかない。

インクルージョンはビジネスにとって有益

過去30年にわたり、企業は社会的な使命を受け入れてきた。気候変動対策の革新から、ジェンダー多様性の格差への取り組みまで、企業は地球が直面する最も差し迫った課題を動かす力を示してきた。今こそ、障害者インクルージョンをすべての企業の課題とすべき時だ。

現在、世界では10億人が何らかの障害とともに暮らしている。世界人口の15%、つまり7人に1人にあたるが、その価値は企業によって日常的に見過ごされている。これは、米国、ブラジル、インドネシア、パキスタンを合わせた規模の潜在市場を無視するのと同じだ。

インクルージョンへの取り組みは「あれば望ましいもの」や、企業が後付けするCSR施策だった時代は終わった。友人、家族、地域社会と合わせると、世界の障害者10億人には年間8兆ドルの可処分所得がある。企業が無視できない機会だ。インクルージョンを戦略的な事業推進力とする時代が来ている。

今、インクルージョンをめぐる時代の転換点を迎えている。英国で最近行われた性別認定に関する歴史的な議論から、同一賃金への意識を高める世界的なキャンペーン、そしてシネード・バークのような障害者活動家の優れた活動まで、変革の領域は広く、前向きな進展の兆しも見られる。

教育者でありインクルージョンの提唱者でもあるバークは、今年『ビジネス・オブ・ファッション』の表紙を飾った。ファッションとビジネスが交わる領域で活動し、身体障害者を迎え入れることが商業上不可欠であるとブランドに訴えている。

しかし、インクルージョンを「アラカルト」のように選択しても、問題が解決すると考えることはできない。企業が取り組みたいものだけを選ぶことはできない。真のインクルージョンとは、誰もが含まれることだからだ。

議題を設定する

#valuableでは、言葉だけでなく資金も投じる企業パートナーやビジネスリーダーと連携してきた。2019年にインクルージョンがビジネスリーダーシップの最重要課題となるよう、共に取り組んでいく。

これを実現するには、主要なビジネス会議やフォーラムでインクルージョンを中心的な議題に据える必要がある。長年、そうした集まりでは見過ごされ、無視されてきた。その大きな理由は、インクルージョンに取り組むことで得られる大きな投資収益への理解が広く不足していることだ。

世界経済フォーラムが2019年にインクルージョンへの注力を強めると約束したことを、私たちは誇りに思う。これは障害者インクルージョンに変革をもたらすだろう。より多くのビジネスリーダーがインクルージョンの商業的な利点を知れば、この取り組みを支持するようになると確信している。

2018年の国際障害者デーは、私にとって仕事上でも個人としても節目となる日だ。17歳のときに初めて視覚障害があると分かってから30年にあたる。その発覚後、恐れ、誇り、恥ずかしさが入り交じる切実な思いから、私は何年もの間、職場で障害を隠していた。

今では、自分らしくあるときにこそ、自分の可能性を最大限に発揮できると分かっている。2006年に世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーになったとき、障害とインクルージョンをダボス会議の議論の中心に据えると自分に誓った。それが#valuableの立ち上げと、インクルージョンの変革を求める私たちの活動につながった。

これは、10億人の可能性を解き放つようビジネスリーダーやブランドに呼びかける、結集の声だ。そして、インクルージョンに関する企業の説明責任をダボス会議2019の中心議題に据えるよう世界経済フォーラムに求める、私たちなりの方法でもある。

私たちは今、歴史的な岐路に立っている。世界が進む方向は、私たち全員に影響を及ぼす。あらゆる形のインクルージョンを企業が率先して推進するよう促せば、社会も必ず続くと私は確信している。これを正しく進めれば、その成果は変革をもたらし、大きな実りを生む。自分を受け入れるという考え方も、違いに対する社会の姿勢も変わるだろう。そうして、すべての人にとって世界をより良く変えていける。

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