今週読むべき経済ニュース9選

Commuters walk across London Bridge to the City of London August 7, 2013.
Image: REUTERS/Luke MacGregor
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今週の、時宜にかなった注目の経済関連記事をお届けします。

1. 「ムードを壊す」。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの専門家4人が、今週テリーザ・メイ首相によって正式に発動されたブレグジットが、海外直接投資に及ぼすと予想される影響を検討する。(英国は中国、米国に次いで、世界第3位の対内直接投資残高を持つ。)

2. 成功か、それともブレグジットか。英国の変化するEUとの関係を考えるイニシアチブによるこの報告書は、ブレグジットの成否を測る4つの基準を提案している。英国全体の繁栄が増し、公共サービスの財源を確保する力が強まったか。英国はより公正になったか。経済と社会の両面で、英国はさらに開かれた国になったか。市民は自らの生活をより自由に決められるようになったか。

3. ブレグジットの明るい側面?。この論説で、CEPRの経済学者ボールドウィン、コリアー、ヴェナブルズは、ブレグジットは「ほぼ確実に、何百万人もの英国人の経済的見通しを損なう」と述べる。一方で、「英国民と議会がEU離脱に投票したのは事実だ」と認め、ブレグジットがもたらす機会を3つの分野で探っている。開発に資する英国の通商政策、21世紀の現実に合わせて貿易・開発政策を刷新する英国主導の取り組み、そして英国社会により役立つ通商政策である。

4. コスタノミクス。ポルトガルのアントニオ・コスタ首相の政策方針は、当初、一部の論者から「ブードゥー経済学」と呼ばれた。だが、その魔法は効いているようだ。同国のGDPは13四半期連続で成長し、財政赤字は半減して2.1%となり、EUの目標を大きく下回った。公的年金と公共部門の賃金も増加している。ただし、そこには落とし穴があるかもしれない。

5. 着陸態勢には入っていない。多くの論者がなお、中国経済の減速をハードランディングの前兆と見ているなか、スティーブン・ローチは中国の先行きを楽観している。年次の中国発展フォーラムに参加した同氏は、李克強首相が「ハードランディングは起こらない」と断言するのを聞いたという。

6. 大事なのは制度だ、愚か者:OECDの経済学者4人が、経済の強靱性を高める政策とは何かという問いに取り組む。こうした政策の大半には、成長と強靱性の間のトレードオフが伴うという。成長と強靱性の両方を実現できそうなのは、制度の質の向上を目指す政策だけだ(下図参照)。

成長・脆弱性の枠組みにおける政策分野

7. 追いつけない。OECDの新たな研究は、PISAと成人スキル調査の結果を組み合わせ、義務教育の修了から成人初期にかけて、技能の社会経済的格差が拡大するかを検証する。恵まれない環境にある15歳は、中等教育後の教育機関に進む可能性が低く、就業していない可能性が高い。

8. 米国の格差。不平等をめぐって、ピケティ、サエズ、ズックマンは、米国の平等度が大きく低下したことをより決定的に示すというデータを作成する新手法を考案した。特に、1980年から2014年にかけて、所得を得る個人の下位50%では税引き前平均所得が停滞した一方、所得分布の上位では急増したことを明らかにしている(図参照)。また、所得再分配政策が概して失敗してきたことも示している。

9. デジャヴ?対照的に、マーティン・フェルドスタインは、10年にわたる「過度に低い金利」に支えられた現在の米国経済を、明るい姿で描く。力強いGDP成長、完全雇用、インフレの再来、家計資産の増加(ただし分配については触れていない)、圧倒的に良好な消費者心理などだ。その一方で、景気の過熱、資産価格バブル、過剰な信用拡大、システミックな債務不履行のリスクが高まっていると警告する。

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