オックスファムの新たな調査によると、わずか8人の男性が世界人口の最も貧しい半数と同じ富を所有している。
世界の総資産は255兆ドルに達したと、報告書は述べている。2015年以降、この富の半分以上を最も裕福な1%の人々が保有している。
オックスファムが指摘するように、不平等は各国と世界経済に損害を与える。最悪の場合、社会と政治の安定を脅かす。
わずか8人の男性が世界の半数の人々と同じ富を持つという事実は、拡大する世界的な富の格差をめぐる議論を再燃させるだろう。
頂点に立つ最も裕福な8人の純資産は合計4,260億ドルに上る。オックスファムの計算は、フォーブスの億万長者リストおよびクレディ・スイス「グローバル・ウェルス・データブック(2016年)」に基づいている。
誤った経済的前提
オックスファムによると、問題の一端は、経済モデルが同団体の考える誤った前提に基づいていることにある。例えばオックスファムは、企業は何としても利益と株主還元を最大化しなければならないという原則に疑問を呈する。商業的な手法を用いて社会的・環境的な利益をもたらしている組織の例は数多くあると、オックスファムは述べている。
同団体は、スカンジナビアに本拠を置く世界的なヘルスケア企業、ノボ ノルディスクを例に挙げる。「同社は、世界から糖尿病をなくすという使命に突き動かされている。財団が支配する上場事業会社である。財団の議決権が一般株主の10倍強い、複数種類の株式を持つ仕組みを採用している。財団の支配権は敵対的買収も防ぐため、経営陣は長期的な視点に集中できる」と報告書は説明している。
解決策は何か?
国内の不平等が拡大する一方、世界全体の不平等は実際には縮小している。
以下のグラフが示すように、富裕層がより豊かになる一方で、平均所得は大幅に増加し、1820年から2000年にかけて、さらに1970年から2000年にかけても増加した。
過去15年間で、極度の貧困は半減した。
ユニバーサル・インカム
一部の政府は、ユニバーサル・ベーシックインカムの導入を検討している。反対派は、何もせずに得られるお金だと主張する。一方、支持派は、貧困の緩和や、経済に貢献しながら報酬を得ていない人々(例えば、介護や家事を担う女性)を支えるうえで有効な役割を果たし得ると述べる。ギグエコノミーの拡大に伴い、仕事と仕事の間の収入が乏しい時期に人々へ安定をもたらし、近い将来、人工知能が人間の労働者に取って代わる際のセーフティーネットにもなり得る。
その効果がまもなく明らかになるかもしれない。フィンランドでは、所得支援を受けている市民の一部に毎月のベーシックインカムを支給する実験が始まった。試験期間は2年間。受給者は、仕事を見つけても給付を失わない。
より人間らしい経済
ごく少数の個人が持つ莫大な富が問題なのは、それが「経済的に非効率で、政治を腐敗させ、私たちの共同の進歩を損なう」からだと、オックスファムは述べている。
オックスファムが誤りだとみなすもう一つの前提は、経済モデルがジェンダー中立だという考えだ。「実際には、公共サービスや雇用保障、労働者の権利の削減が、最も大きな打撃を与えるのは女性だ。女性は、最も不安定で賃金の低い仕事に不均衡に多く従事している。また、無償のケア労働の大半も担っている。これはGDPに計上されないが、なくては経済は成り立たない」と同団体は述べる。
オックスファムは、より「人間らしい経済」を求めている。それは、政府が説明責任を果たし、将来を見据え、企業が労働者と生産者の利益にかなう形で活動する経済だ。環境が尊重され、女性の権利が守られ、公正な課税制度がしっかり整備された経済である。
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