2017年のラテンアメリカ経済を形づくる4つのトレンド

Woman sells vegetables at San Roque market in Quito, Ecuador, February 18, 2017.
Image: REUTERS/Mariana Bazo
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2017年、世界経済は力強さを増しています。この成長の波にラテンアメリカも乗るのでしょうか。まだ見通しは立ちませんが、次の4つのトレンドが手がかりとなるかもしれません。

米国の利上げ

米国の短期的な成長見通しが強まり、経済が完全雇用に近づき、インフレ率も目標水準に向かっていることから、今年は米連邦準備制度理事会(FRB)が少なくともあと2回利上げすると予想されています。今年最初のFRBの利上げは十分に予告されており、市場への影響はわずかでした。その結果、ドルは引き続き上昇すると見込まれ、ラテンアメリカの新興市場から資本が流出するリスクが高まっています。

米連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャネット・イエレン氏が、最初の利上げを発表Image: REUTERS/Lucas Jackson

利上げサイクルが進むなか、域内の投資家にとって重要な問いは、政策当局が不確実性を増す世界情勢にどう適応するかです。ラテンアメリカの多くの地域でインフレがより管理しやすくなり、商品価格も安定しているため、中央銀行は必要に応じて金融政策を用いて金融環境を緩和し、成長を支える余地が広がっています。競争力を高めるための重要な構造改革を進める機会にもなり得るでしょうか。

こうした問いについて、世界経済フォーラムのラテンアメリカ会議では、次のセッションで議論します。

地域統合

米国の圧力を受け、G20は「あらゆる形態の保護主義に抵抗する」という公約を取り下げました。これを受け、一部の貿易相手国は既存の連携を強化したり、新たな連携を築いたりしようとしています。太平洋同盟やメルコスールなどの既存の貿易協定が再び注目を集め、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の一部加盟国は、米国抜きで協定を新たな形にできるか検討しています。

ラテンアメリカは、電子商取引、サービス、データ流通を促進する域内共通のデジタル市場という新たな可能性も探っています。新たな多国間貿易体制はどのような姿になるのでしょうか。この新たな状況のなかで、ラテンアメリカはオンラインと地域の両方で、自らの将来を切り開けるでしょうか。

世界経済フォーラムのラテンアメリカ会議では、次のセッションで域内貿易の将来を議論します。

汚職スキャンダル

終息の兆しがまだ見えないオデブレヒト汚職スキャンダルでは、起訴が相次いでいます。この結果、影響を受けた経済圏では大きな不確実性が生じ、制度、政府、政治体制への信頼が損なわれています。政策当局がスキャンダルへの対応に追われ、必要な改革が先送りされているためです。さらに、重要な計画中のインフラ事業の一部が疑問視されたり、中止されたりしており、域内にとって望ましくない後退となっています。ユーラシア・グループは、その結果、ペルーだけでも成長率が1%低下する可能性があると推計しています。

フォーラムの調査によると、ラテンアメリカでは汚職が長年懸念事項となっています

この問題の経済的影響は明らかです。各国はデジタルツールをどのように活用し、透明性を高め、ガバナンスを改善できるでしょうか。

長年続く問題に新技術で対処する方法について、世界経済フォーラムのラテンアメリカ会議では、次のセッションで議論します。

適応に向けたイノベーション

先進国とアジアの新興国では2017年の経済見通しが明るさを増す一方、ラテンアメリカからのシグナルはせいぜいまちまちで、IMFは2017年の域内成長率をわずか1.2%と予測しています。

CAF(ラテンアメリカ開発銀行)の調査によると、生産性の高い企業が求める技能を持つ労働者が不足しており、企業の採用や事業拡大を妨げています。また、自営業者のうち、事業を立ち上げて成功した起業家になるために必要な技能を備えている人は、ごくわずかです。教育制度や職業訓練プログラムにどのような改革を加えれば、地域が第4次産業革命の恩恵を受けられるでしょうか。信用へのアクセスを改善すれば、生産性の高い新規事業の立ち上げを妨げる障壁をどう取り除けるでしょうか。

世界経済フォーラムのラテンアメリカ会議では、次のセッションの参加者が、労働者が低成長産業にとどまる悪循環を断ち切るためにどのような改革が必要かを議論します。

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