グローバル化を進める中国企業は、成長や買収の機会を求めて西側諸国以外にも目を向けています。日本の投資家も同様です。国内で長年インフレ率が低かったためです。ASEAN経済が勢いを増すなか、アジア各地の成長意欲の高い企業や投資家にとって、ASEANは自然な投資先のようです。
これは、 2015年世界経済フォーラム東アジア会議で話し合われる数あるテーマの一つです。会議は4月19日から21日まで、インドネシアのジャカルタで開催されます。
14のグラフで見てみましょう。
東南アジアの成長が加速するなか、 ASEAN諸国のGDP成長率は、中国の成長率に近づいています。 その水準は約6%です。

中国の成長鈍化により、 中国企業の楽観度は 他のアジア諸国の企業より低くなっています……

中国企業は、先行きに対して中立的な見方を保ちながらも、 輸出する財・サービスを増やし続けています……

……その結果、 中国の貿易収支は大幅な黒字となり、多くの余剰資本が生まれています。

この余剰資本の帰結として、 中国企業による海外でのM&Aは過去最高を記録しています……

……その 買収の大半は、米国、カナダ、オーストラリアなどの先進市場で行われています。近隣市場の香港も含まれます。

買収では、 テクノロジー、専門知識、西側市場へのアクセスの獲得が特に重視されています。ピレリ、ボルボ、AMCの買収がその例です。

一方、 日本は 長年にわたり低インフレに直面してきました。 そのため、日本銀行はマネーサプライを緩和し、政府は消費税を引き上げてきました。

このため、 日本の投資家は リターンを求めていますが、国内には選択肢がほとんどありません。2015年の最初の2か月だけで、彼らは50億ドルを超える外国資産を購入しました。

中国と日本というアジアの二大地域大国が成長とリターンを求めるなか、その機会はASEANにあるかもしれません。実際、 ASEAN諸国の経済は勢いを増しています。

ASEANのほとんどの国で、消費者は 楽観的です。

また、ASEANの 企業は成長をさらに促すため、信用を利用する動きを強めて います。

こうした前向きな兆しは、この地域への 外国直接投資の増加にも表れており、またそれを後押ししています。

こうした状況から、中国や日本の投資家・企業がASEANに投資し、アジア域内の貿易と投資が、アジアの次なる大きな経済ストーリーとなる可能性は十分にあります。
確かなのは、 アジア太平洋地域(日本を除く)のM&A活動が、今年、過去最高の滑り出しを見せていることです。中国や香港に加え、 オーストラリア、シンガポール、韓国でも活発な動きが見られます。

これは、さらなる展開の兆しなのでしょうか?
著者:ピーター・ヴァンハムは、世界経済フォーラムのシニア・メディア・マネージャーです。
画像:2013年8月8日、ソウルの南東約420キロ(261マイル)にある釜山の釜山新港で、韓進海運のコンテナターミナルを撮影。REUTERS/Lee Jae-Won
この記事のすべてのグラフの出典は、 ロイター・グラフィックスです。


