世界的なサイバー犯罪と闘うために必要なパートナーシップ

Image: Gerd Altmann on Pixabay
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  • 新型コロナウイルス感染症のパンデミックと同様、サイバー犯罪は国境や思想の違いをものともせず、単独で立ち向かえる組織はありません。

  • 世界経済フォーラムのサイバー犯罪対策パートナーシップは、世界的なサイバー犯罪との闘いに向けた連携の場です。

  • 官民に加え、法執行機関や法律分野の専門家も結集しています。

新型コロナウイルスは、国や思想の違いを区別しません。世界各国は、人々の健康、安全、繁栄に共通の脅威をもたらすこのウイルスを封じ込め、影響を抑える方法を見つけようと力を合わせてきました。最も深刻な打撃を受けた人々の苦闘と犠牲から、何が有効で何がそうでないかを今も学び続けています。

サイバー犯罪という災厄の封じ込めと撲滅に取り組む私たちにとって、両者の類似点を見ずにはいられません。サイバー犯罪の被害は、不快なものから命に関わるものまでさまざまです。たとえば、ランサムウェアや医療業界への悪意ある攻撃があります。同様に、自分は影響を受けておらず、今後も受けないと思っている人が多い一方で、サイバー犯罪の被害を実際に目の当たりにした人々は、その危険性と致命性を理解しています。そして、最前線の医療従事者と同じく、サイバー犯罪は単独では克服できない脅威だと私たちは認識しています。

だからこそ、世界経済フォーラムのサイバー犯罪対策パートナーシップは、今、かつてないほど極めて重要な取り組みです。デジタル上の脅威と闘う取り組みの中心に、パートナーシップと連携の力を据えることで、世界経済フォーラムは、ウイルスのように日々さらに広がる脅威に打ち勝つため、力を合わせて取り組みと決意を強化する方法を示す灯台であり、模範となっています。

官民のリーダーたちが新型コロナウイルス感染症のパンデミックに力を注ぐ今、その重要性はとりわけ高まっています。サイバー犯罪者は冷酷な機会主義者であり、弱点や不安定さがあれば、自分たちの犯行が容易になると見抜いています。新型コロナウイルス感染症の発生以降、すでに想像を絶するほど活発化していたサイバー犯罪について、FBIはその活動がわずか数か月で4倍に増加したと報告しています。

幸い、医療従事者と同じように、サイバーセキュリティの専門家も自らの仕事を生涯をかけた使命と捉えることが多く、この脅威に立ち向かうために必要な経験、専門知識、洞察を何十年もかけて培ってきました。私は世界経済フォーラムのパートナーシップに参加する民間企業の一員として、サイバーセキュリティ事業者、情報機関、国内外の法執行機関、銀行や金融サービス企業、ベンダー、法律専門家から成る連合の才能と献身を目の当たりにし、驚嘆しました。サイバー犯罪が世界にもたらすリスクを世界経済フォーラムが真剣に評価し、この問題に取り組む姿勢を示しているおかげで、官民の専門家が集まり、力を合わせてより安全な世界を築こうとしています。

彼ら全員の力が必要です。どれほど各分野で経験を積んでいても、単独でこうしたリスクを抑えることはできません。デジタルセキュリティ分野の民間企業は、健全な市場競争と共通の目的意識の双方に突き動かされ、次々と現れるサイバー犯罪の課題に取り組んできました。サイバー犯罪対策パートナーシップは、各社がデジタルセキュリティのより大きな視野と目的に尽くす決意を改めて示す機会となりました。競合企業が知識やベストプラクティスを進んで共有する姿勢には、大いに励まされます。しかし、どれほど優れた洞察があっても、単独では成し遂げられないことを私たちは皆認識しています。

現実の世界で起きているだけでなく、拡大し深刻化している問題を真に解決するには、法執行機関と連携しなければなりません。FBIやINTERPOL(国際刑事警察機構)のような組織に加え、各地の機関や部局、そして世界各国の刑事司法制度を担う弁護士や検察官も含まれます。

世界経済フォーラムが私たち全員に協議の場と、連携を可能にする強力な枠組みを提供してくれた今、この使命を共に前進させるのは私たち自身です。ただし、私たちは現実主義者の連合でもあります。サイバーセキュリティ、法執行、あるいは関係するさまざまな政府機関のいずれに携わるにせよ、現実を理解せずに専門性を高めるのは難しいからです。

サイバー犯罪者はパンデミックがもたらした恐怖と不安につけ込んでいるImage: INTERPOL

それは、隠蔽の技術を極め、デジタルの闇に潜むサイバー犯罪者を予防し、逮捕し、訴追する現場の実情だけを意味するのではありません。信頼と相互理解を土台に幅広い連合を築き、それを世界で展開できる模範と基盤にするという課題の現実も意味します。最終的な目標は、官民の総力を結集して、世界の繁栄に重大なリスクをもたらすサイバー犯罪を阻止することです。

サイバー犯罪の圧倒的な速度と規模に比べると、そのプロセスは時に氷河のように遅く感じられるかもしれません。しかし、私たちは決意も勢いも失いません。強固な同盟や連合と同様に、サイバー犯罪対策パートナーシップは、透明性、公正さ、公平性を基盤とし、私たち全員が直面する障壁を乗り越える革新的な方法を探りながら、サイバー犯罪対策における官民協力を強化していかなければなりません。

多様で複雑な組織である以上、信頼を築くには時間がかかり、失うのは一瞬だということは明らかです。民間企業を代表する一員として、私は業界の専門家やリーダーと協力し、サイバー犯罪の阻止に取り組んできました。また、フォーティネットがサイバー脅威アライアンスの設立に協力した際にも、その一員でした。今こそ、そこで得た教訓を生かし、この世界的な舞台で官民連携の取り組みをより良く進めなければなりません。重要なのは、市場はしばしば官民で異なる種類の利害関係者や説明責任の範囲を抱え、公共部門とは異なる速度で動くという理解です。それでも、世界経済フォーラムの連合のメンバー全員が、信頼を築き尊重することの重要性を理解していると考えると、私は勇気づけられます。信頼は、私たちが共に築いているものの中心にあります。フォーティネットを代表してしか語れませんが、この思いはすべてのメンバーに共有されているように感じます。

目に見えない驚異的なリスクが時代を定義する今、世界中の多様な組織が集まり、私たち皆の幸福を守ろうとする姿には大きな力があります。直面する脅威のあまりの大きさを前に、そこに何か良い点を見いだすのは困難です。あるとすれば、脅威の規模、速度、広がりがあまりに大きいため、私たちの違いが驚くほど小さく見えるという認識にあります。世界経済フォーラムのサイバー犯罪対策パートナーシップは、私たちが集まり、協力し、共に闘うことで何を実現できるかを示す、ますます力強い事例です。

新型コロナウイルス感染症とソーシャルディスタンスの課題から何かを学んだとすれば、それは人と人とのつながりの深い価値です。デジタルツールが日常生活にこれまで以上に欠かせなくなった今、つながり、そしてそれを支える通信環境の安全とセキュリティを守るため、私たちは皆で力を合わせなければなりません。

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