今年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では、分断が深まる世界で、進歩を促す共通の物語をいかに維持するかという課題について、世界の指導者たちが議論する。経済的にも政治的にもなお発展途上にあり、今年、独立10周年を祝うコソボの大統領として、世界規模で共通の目的を見いだし、維持することの価値をいくら強調してもしすぎることはない。私の国のような国々には、世界各地の持続可能で公平な発展を支援する、結束した国際社会の積極的な後押しが必要だ。
1990年代の共産主義崩壊を経て生まれた共有価値を取り戻すことは、私と国民にとって特に重要だ。私の国は、そうした人道的価値の共有から生まれた。ちょうど20年前、ヨーロッパ大陸の中心で、コソボの人々はジェノサイドと民族浄化に直面していた。人口の半数がコソボから追放され、大量埋葬地の映像が世界の人々を震撼させていた。
私は、大陸最後の独裁者の一人、スロボダン・ミロシェヴィッチの破壊的な力に抵抗しようとしていたゲリラ部隊の政治指導者だった。世界中から抗議の声が上がらなければ、国民を守るための私たちの取り組みには、はるかに多くの時間と人命が必要だっただろう。コソボ紛争の記憶は、今では多くの人にとって薄れているかもしれない。しかし1998年当時、ノーベル平和賞受賞者からNATOの将軍まで、現地で活動する熱心な西側ジャーナリストから難民キャンプの人道支援従事者まで、誰もが平和は闘うに値する目標だと信じていた。
当時でさえ、コソボの人々を救った介入に反対する、政治的両極端の声があった。極左は反NATO感情から距離を置けず、コソボへの介入を帝国主義的な計画とみなした。一方、極右はコソボの人々をヨーロッパにおける危険なイスラム教徒の「第五列」と見なし、ボスニアやコソボでのミロシェヴィッチの政策にも反対しなかった。しかし最終的に、私たちの解放を可能にしたのは、政治的スペクトルの中道に位置する圧倒的多数が共有する人間的価値だった。孤立主義、分断、排外主義という破壊的な力も、人類の基本的価値を守るために政治的・社会的階層を超えて結集した取り組みには及ばなかった。
2008年、国連交渉担当者マルティ・アハティサーリの仲介のもと、西側諸国の民主主義国と全面的に連携して交渉が進められた後、コソボは独立を宣言し、現在では国連加盟国の過半数から主権国家として承認されている。西バルカン地域で過去10年間の平均経済成長率が最も高く、良い統治、経済的・政治的自由、民主的な国家建設に関する重要な指標すべてで着実に改善してきた。
NATOがコソボに関与してから約20年がたち、異文化間および国際的な人道介入が行われたあの頃から、世界が変わったことを認めなければならない。インターネットやソーシャルメディアがもたらす多くの機会がある一方で、その暗い側面には悲しみを覚え、深く心を乱される。過激派はソーシャルメディアで簡単につながり、暗黒物質のようにウェブ上に広がる強力なエコーチェンバーを作り出している。とはいえ、こうした分断が深まる言説の根源がツイッターやフェイスブックにあるという見方には同意しない。
いや、はっきりと臆せず言わなければならない。世界の過去1世紀にわたる進歩を、そしてコソボの場合は10年間の自由を、意図的かつ組織的に覆そうとする強力な政治勢力が、今や存在する。
こうした勢力の源はロシアにある。国家、プロパガンダ機関、情報機関、ハッカー、政治的利害関係者の間でモスクワが連携して進める取り組みには、明確な狙いが一つある。西側諸国内の市民と政府の間、NATO加盟国とEU加盟国の間、さらにはその枠を超えた、複数の信頼関係を修復不能なまでに損なうことだ。
こうした取り組みは、技術によって生み出されたものでも、引き起こされたものでもない。これらの勢力は、公共の議論の周縁にある極端な立場として、常に背景に潜んできた。しかし今では、EUやNATOのような共同体を含め、自由世界の基盤となる価値を破壊する意図的な政策によって、勢いを増している。
分断された状況で新たな物語を形づくるには、今、誰が世界秩序を攻撃しているのかを明確に見定めなければならない。また、フェイクニュースや民主主義の制度へのサイバー攻撃に対抗する手段を開発するには、それらが意図的な攻撃だと認めなければならない。これらは孤立した仮想の島々ではなく、私たちが共有する価値観を攻撃する、意図的な拠点が連なった群島なのだ。
だからこそ今年のダボス会議は、新たな地政学的亀裂を分析し、再びつながり、人類の進歩を共に描く物語を再発見する方法を探るうえで、極めて重要となる。

