米国のインフラを狙うサイバー攻撃と、その他のサイバーセキュリティ関連ニュース

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  • 毎月お届けするこのニュースまとめでは、過去1か月の主なサイバーセキュリティ関連ニュースを紹介します。

  • サイバーセキュリティの主なニュース:中東紛争のさなか米国のインフラにサイバー攻撃、世界規模の作戦で4つの大規模ボットネットを無力化、カンボジアが画期的なサイバー犯罪法を可決。

  • 世界経済フォーラムのサイバーセキュリティセンターは、サイバーセキュリティが戦略上不可欠であることの重要性を高め、サイバーセキュリティに関するシステミックな課題に対処するための官民による世界的な行動を推進する、独立かつ中立的なプラットフォームを提供しています。

1. 米国のインフラを狙うサイバー攻撃の増加

米国機関による新たな共同勧告によると、中東紛争のさなか、重要インフラを標的とするサイバー活動がここ数週間で激化しており、地政学的緊張がサイバー空間でますます顕在化していることが浮き彫りになりました。

ハッカーは、エネルギー、水道、地方自治体のシステムなど、さまざまな分野で使われる、インターネットに接続された運用技術(OT)機器を悪用しています。これらの機器は遠隔監視のためにインターネットに接続されており、インフラを攻撃にさらしています。勧告は、こうした機器が広く使われ、公共インターネットに頻繁に接続されているため、ハッカーにとって魅力的な標的になっていると指摘しています。

複数の事例では、すでに運用の中断や金銭的損失が発生しており、攻撃者は産業制御インターフェース上のデータを改ざんし、機密性の高いシステムファイルを窃取しています。

組織には、攻撃対象となる可能性を想定し、特に産業用機器がインターネットに直接公開されている場合には、システムの脆弱性を点検するよう求められています。外部からアクセスできる状態を解消する、多要素認証を導入する、不審なネットワーク活動を監視するといった基本的な緩和策が、重要な初期対応として挙げられています。

産業制御システムを狙う動きは、サイバー戦争におけるより広範な変化を反映しています。脅威アクターは、データ窃取やスパイ活動だけに注力するのではなく、物理インフラへの干渉をますます狙うようになっています。

こうした動向は、フォーラムのグローバル・サイバーセキュリティ・アウトルック2026の調査結果を裏付けるものです。同報告書は、サイバーリスクの緩和策に影響を与える最大の要因として地政学を挙げました。また、現在64%の組織がサイバーセキュリティ計画に地政学的緊張を織り込んでいることも明らかにしました。

2. 世界規模の作戦で、数百万台の機器に感染したボットネットを無力化

米国、ドイツ、カナダで連携して実施された法執行機関の作戦により、世界中の300万台を超える機器に感染していた4つの大規模ボットネットの基盤が解体されました。

ボットネットは、ウェブカメラ、ルーター、デジタルビデオレコーダーなどのモノのインターネット(IoT)機器を標的としていました。侵害された機器はその後、大規模な分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の実行に使われ、標的には米国防総省のシステムも含まれていました。

当局によると、これらのネットワークは世界中で数十万件の攻撃を可能にし、「サービスとしてのサイバー犯罪」というモデルでも運営されていました。侵害した機器へのアクセスを他の攻撃者に販売し、場合によっては被害者を脅迫して多額の金銭的損失をもたらしていました。

ドイツ警察は管理者と疑われる2人を特定し、ドイツとカナダで捜索を実施した結果、データと「数万ドル相当の暗号資産」が押収されました。

効果的な連携は、新たな脅威に対処する私たちの総合的な能力を高めます。

—アラスカ地区連邦検事、マイケル・J・ヘイマン

アラスカ地区連邦検事、マイケル・J・ヘイマン

今回の摘発は、安全性が不十分な接続機器がもたらす継続的なリスクを浮き彫りにしています。専門家は、脆弱なパスワードや修正プログラムが未適用のシステムが、依然として攻撃者の侵入口となり、日常的な機器が大規模な混乱を引き起こす道具に変えられていると警告しています。

3. 速報:今月の主なサイバーセキュリティ関連ニュース

カンボジア、詐欺拠点を標的とするサイバー犯罪法を可決:新たな同国の法律は、最長10年の禁錮刑と、オンライン詐欺、マネーロンダリングおよび関連犯罪に対する罰金を導入します。東南アジアの詐欺拠点をめぐり国際的な圧力が高まる中での措置です。これと並行して、英国は、カンボジアを拠点とする大規模な詐欺ネットワークの運営者と、盗難データの取引に使われた暗号資産プラットフォームに制裁を科しました。国境を越えたオンライン詐欺の阻止を目指す取り組みの一環です。

マイクロソフト、日本のAI・サイバー分野の拡大に100億ドルを投資:この投資計画は、AIインフラを拡充し、サイバーセキュリティ分野の協力を強化することを目的としています。国内企業との提携を含め、国内のクラウドおよびコンピューティング能力の構築を進めます。マイクロソフトの副会長兼社長、ブラッド・スミス氏は、「世界最高のテクノロジーを提供し、日本の条件に即した安全で信頼性の高いインフラを構築するとともに、日本の人材が経済全体の生産性とイノベーションを加速できるよう支援します」と述べました。この計画には、2030年までにエンジニアと開発者100万人を育成することも含まれます。

アンソロピック、大手テクノロジー企業とAIサイバーセキュリティ構想を開始:同社は、「プロジェクト・グラスウィング」を発表しました。このサイバーセキュリティ構想では、アマゾン、マイクロソフト、アップル、グーグル、エヌビディア、クラウドストライク、パロアルトネットワークスなどのパートナーが、未公開のAIモデル「Claude Mythos Preview」を防御目的のセキュリティ業務に向けて先行確認・テストできます。同社によると、このモデルはすでにソフトウェアシステム全体で数千件の脆弱性を特定しており、選定された組織に提供されるほか、オープンソースのセキュリティ団体への支援も行われます。

ハズブロがサイバー攻撃を受ける:ペッパピッグ、トランスフォーマー、モノポリーを手がける同社は、ネットワークへの不正アクセスが確認され、サイバー攻撃を受けたと発表しました。一部ウェブサイトが停止し、製品配送に遅れが生じる可能性が出ています。同社は予防措置としてシステムをオフラインにし、注文の履行を維持するために対応中と説明しましたが、調査が続く間、混乱が数週間続く可能性があります。

4. フォーラム・ストーリーズで読むサイバーセキュリティ関連記事

AIが世界のサイバー詐欺をどう助長しているのか、そして対策とは。

インターポールによると、AIを活用した詐欺は従来型のサイバー犯罪よりも収益性が4.5倍高くなっています。デジタル上の欺瞞が産業規模に拡大するにつれ、金融・企業システム全体の信頼が損なわれています。実際、昨年、リーダーの73%が自らのネットワークでサイバーを利用した詐欺が発生したと報告しました。この脅威は今やランサムウェアよりも差し迫っており、ソーシャルエンジニアリングと自動化を組み合わせてデジタル上の信頼を悪用します。継続的な官民連携によって、サイバー詐欺対策を拡大できる方法を紹介します。

リーダーがサイバーレジリエンスの測定方法を変革すべき理由。

サイバーリスクの認識は、世界各地のリーダーの間で、事業、運用、ガバナンスに関わる中核課題と見なされるようになっています。従来、サイバーレジリエンスは復旧段階で測定されてきました。システムをどれほど迅速に復元できるか、危機対応チームがどれほど効果的に対応できるか、インシデント発生後に組織がどれほど適切に被害を抑えられるかが評価されてきました。しかし、AIを活用した攻撃の登場により、サイバーレジリエンスは、より上流の段階で測定すべきであり、緩和と備えの観点から評価する必要があると、ある専門家は説明します。

組織が最悪の事態に備えて訓練すべき理由。

サイバーセキュリティは長らく予防を重視してきましたが、脅威が急速に変化する今日の環境では、レジリエンスが結果を左右します。システムが妨害され、データの完全性が不確かなとき、経営陣、法務、財務、広報の各部門は、全容が明らかになる前から連携して行動しなければならないことが少なくありません。危機に最もうまく対処する組織は、完璧な防御を備えた組織ではなく、プレッシャーの下で業務を続ける訓練をしてきた組織です。企業全体で真のレジリエンスを築くには、意思決定、連携、事業継続を試すことが必要である理由を紹介します。

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