ゲーム業界は気候変動への見方をどう変えられるのか

Young people in headsets on laptops
Climate activists and governments are hoping they can encourage behavioural change among gamers.Image: Unsplash/Fredrick Tendong
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  • ゲーム業界では、気候変動がもたらす脅威についてプレイヤーに伝えるゲームが増えている。

  • 研究によると、ビデオゲームはプレイヤーの行動変容を促す一方、簡単に解決できるという誤った印象を与えることもある。

  • 開発者によると、目に見えないガスが主な原因であるこの問題は、徐々に少しずつ進行する。その性質を視覚的に表現することが難しい。

市場規模2,000億ドルのゲーム業界では、気候危機を扱う作品が増えているが、利益をもたらすのと同じくらい、害をもたらす可能性もある。

ロンドン—氷床は溶けた。大陸はわずかな数の島々に姿を変えた。生存者たちは、フラッドランドと呼ばれる世界を再建しようとしている。

これは今年発売されたビデオゲームの設定だ。開発者たちは新たな手法として、ゲームを通じて気候変動について、そしてそれを抑えられなかった場合に何が起こり得るのかをプレイヤーに伝えようとしている。

それ以前に登場したゲーム『Eco』では、土地はまだ豊かで、人間社会も発展を続けている。やがて小惑星が衝突するが、住民たちはまだそのことを知らない。

『Eco』と『Floodlands』は、気候変動に異なる角度から向き合う。前者は差し迫った破滅として、後者はその後の世界として描く。どちらも、市場規模2,000億ドルのゲーム業界が気候変動をめぐる高まる議論の一端を担う取り組みの一つだ。

「このゲームは最悪のシナリオを描いています」と、『Floodlands』のデザイナーで、ゲームスタジオVile Monarchの責任者を務めるKacper Kwiatkowski氏は、Contextへのメールで語った。

「初期調査では、海面が現実的に数メートル上昇すると示されました。ゲームでは、より劇的にするため10~15(メートル)と想定しました。今では、この劇的なシナリオが必ずしも起こりそうにないとは言えないようです」と同氏は述べた。

活動家や政府は、気候変動の実態を人々に伝えるため、ゲームを活用している。Image: Reuters。

世界には約26億人のゲームプレイヤーがいる。活動家や政府は、彼らが行動を変えるよう促すことを期待している。消費者向けゲームでは、環境保護にポイントを与える「グリーン・ナッジ」を取り入れたり、教育を明確な目的とするインタラクティブなプレイを提供したりする方法がある。

人々が知っていることと、心に響くこととの間にある心理的な隔たりを埋めるのが狙いだと、グラスゴー・カレドニアン大学でコンピューターゲームを教えるHamid Homatash氏は語る。

「氷床が溶けているという情報をいくら伝えられても、それが実際に何を意味するのでしょうか。ある意味、自分には縁遠いことで、その経験を本当に理解することはできません」と、同氏はビデオ通話で語った。

Homatash氏は、2017年にドイツで開かれた国連気候変動会議COP23と、翌年ポーランドで開かれたCOP24で、代表者たちに『Earth Remembers』というゲームを紹介した。プレイヤーは、気温上昇を示す気候変動に関する政府間パネルのモデルに基づき、地球温暖化の影響と闘う。

「会場でプレイしていた人たちから、思わず息をのむ声が聞こえました」とHomatash氏は振り返る。「目の前で起きるのを見て、本当に衝撃を受け、恐怖を感じていたのです。」

気候変動を扱うゲームを追跡するデータはほとんどない。Image: Wolfgang Rattay/Reuters。

「有害な」理解

米国では、成人のわずか42%が、気候変動への対処を最優先事項にすべきだと考えている。米国のデータ・世論調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、そうした結果が出ている。

同センターの調査では、イスラエルとロシアでは、約半数の人々が地球規模の気候変動を小さな脅威、あるいはまったく脅威ではないと考えている。

英国のゲーマー、Ewan Dineen氏は、『Eco』をプレイしたことで気候危機への意識が高まったと語った。

「以前から気候変動について知っていましたが、自分が環境に与える影響にはあまり注意を払っていませんでした」と、イングランド西部大学ブリストル校で工学を学ぶ19歳のDineen氏は語った。

ゲームを500時間以上プレイして以来、Dineen氏は自分の気候フットプリントについて考えるようになったという。車に乗らずに歩き、肉を食べる量を減らし、自分の水筒を持ち歩いている。

しかし、ビデオゲームはDineen氏のような有益な行動を促す一方で、悪い習慣を身につけさせることもあると専門家は指摘する。

任天堂の人気ゲーム『あつまれ どうぶつの森』では、プレイヤーは果樹を持続可能な形で植えることも、島の資源を容赦なく伐採してすべて採り尽くすこともできる。

研究によると、このゲームはプレイヤーに、肯定的な気持ちを抱かせた。自然資源を思いやりをもって扱ったか、搾取したかにかかわらず、自分の選択を肯定的に感じたという。

別のゲーム、『シヴィライゼーションVI』の「嵐の訪れ」では、二酸化炭素排出量の増加によって海面上昇や干ばつ、異常気象が起こるなか、プレイヤーは都市が生き残るための備えを考えなければならない。

洪水防壁のような防御策に加え、二酸化炭素回収・貯留(CCS)など、新しく議論を呼ぶ技術も含まれる。

このゲームは、気候変動の有害な影響をプレイヤーが理解する助けになる一方、CCSのような技術が比較的簡単に導入される様子も描く。その描写は、現実世界に有害な影響を及ぼしかねない。

「政治的な要素をすべて抜きにして、温暖化する地球の問題を技術的な解決策で解決できるという感覚を生む可能性があります」と、イースト・アングリア大学環境科学部のElliot Honeybun-Arnolda氏は語った。

「政治を抜きに技術を描き、対立を抜きに政治を描くことで、気候変動への解決策についてかなり有害な理解につながる可能性があります。」

ディストピアを描くゲーム

気候変動を扱うゲームを追跡するデータはほとんどなく、そうしたゲームの数は今も少ないとみられる。

ただし、業界動向を追跡するプラットフォームVG Insightsによると、ディストピアを描くビデオゲームはここ数年で増加し、現在は業界全体の約3%を占めている。

しかし、そのすべてが気候危機に関連しているわけではない。パンデミックやその他の大惨事を扱う作品も多い。

YouTubeやTwitchなどのプラットフォームをきっかけに、一部の気候研究者は視聴者を集めるため配信を試みているが、成果はまちまちだ。

2018年、当時マサチューセッツ工科大学で物理海洋学の博士課程に在籍していたHenri Drake氏は、人気ビデオゲーム『フォートナイト』をTwitchで配信するチャンネル「ClimateFortnite」を始めた。プレイ中には、ゲストが政治や環境について話した。

複数の大手メディアがこのチャンネルを取り上げたが、Drake氏は数か月後に終了した。

ClimateFortniteは「予想どおりバズった」とDrake氏はメールで語った。しかし、ゲームの展開が速く、効果的にプレイするには集中力が必要なため、この形式で科学について語るのは効果的ではなかったという。

気候をテーマにした議論により適した『Eco』や『シヴィライゼーションVI』などのゲームに切り替えようとしたところ、視聴者の反応が薄くなったと同氏は述べた。

「こうしたゲームは、気候変動の問題と、何よりもその解決策を伝えるのに優れていて効果的です。しかし残念ながら、ライブ配信にはあまり向いていません」とDrake氏は語った。

「ゲームの中でも現実でも、気候を面白く扱ううえで根本的に難しいのは、目に見えないガスが主な原因であり、問題が徐々に少しずつ進行することです。」

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