現代のムスリム女性のファッションから世界が学べる3つのこと

A model presents Muslim wear by Indonesian designer Norma Hauri during Jakarta Fashion Week November 1, 2014. REUTERS/Beawiharta (INDONESIA - Tags: FASHION) - GM1EAB205EV01
Diversity provides the opportunity for hybrid identities, which are displayed through clothing stylesImage: REUTERS/Beawiharta
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主要な美術館は、宗教性を帯びながらも先進的なファッションである衣服から、多くを学べると気づいている。

今年初め、メトロポリタン美術館はカトリック信仰に着想を得たファッション展を開催した。タイトルは「Heavenly Bodies: Fashion and Catholic Imagination」。来場者は160万人を超え、メトロポリタン美術館の歴史上、最も人気の高い展覧会となった。

そして今、サンフランシスコのデ・ヤング美術館では、イスラム・ファッションの世界に焦点を当てた初の大規模展が開かれている。「Contemporary Muslim Fashions」では、思わず見とれるような80点の装い――華やかなドレス、エッジの効いたストリートウェア、コンセプチュアルなクチュール――を展示し、地域ごとに大まかに分類するとともに、それぞれに異なる織物の伝統を際立たせている。反ムスリム言説が高まるなか、この展覧会は文化への敬意を示す大胆な表明だ。反ムスリム言説。

私はムスリム女性の服装について10年以上研究するなかで、その衣服をより深く理解すれば、イスラム教に関する一般的な固定観念に異議を唱えられると気づいた。ここでは、そこから得られる3つのポイントを紹介する。

1. 慎み深さの形は一つではない

イスラム教の聖典には、慎み深い服装への断片的な言及があるものの、宗教文書はムスリムの服装の倫理について多くを論じてはいない。そしてムスリムの服装に注目し始めると、慎み深さの表れ方はどこでも同じではないとすぐに気づいた。

ムスリム女性の服装を調べるため、イラン、インドネシア、トルコを訪れた。イランの刑法は、女性に適切なイスラム教徒の服装を義務づけているが、具体的に何を指すのかは定義されていない。風紀警察は、髪や肌を見せすぎていると判断した女性に嫌がらせをし、逮捕する。それでも、厳しい規制と監視のもとで、女性たちはエッジの効いたダメージジーンズやロゴTシャツから、ボヘミアン風のゆったりとした軽やかなセパレートまで、実に幅広いスタイルを着こなしている。

インドネシアは世界で最もムスリム人口の多い国だが、インドネシアの女性が頭を覆うものや慎み深い服装を身につけるようになったのは約30年前になってからだ。今日の現地のスタイルには、クリスタルやスパンコールの装飾が取り入れられている。人気の生地は、パステルカラーのシフォンから、国を代表する織物として推奨される鮮やかなバティックまで多岐にわたる。

トルコでは、前世紀の大半にわたり、当局は敬虔さを表すファッションをムスリム女性が身につけるのを抑制し、それらのスタイルは「時代遅れ」だと主張した。世俗的ではないというのがその理由だった。イスラム系中産階級の台頭とともに状況は変わり、ムスリム女性たちは教育を受け、家の外で働き、そうしながら慎み深い服装とヘッドスカーフを身につけることを求めるようになった。今日の現地のスタイルは、体に沿った仕立てで、襟ぐりが高く裾が長く、髪を完全に覆うものが多い。

米国でも、約345万人のムスリムが暮らす多様な社会を反映して、実に豊かなムスリム・ファッションが見られる。米国のムスリム成人の58%は移民であり、およそ75か国から来ている。米国生まれのムスリムもまた多様だ。たとえば、家族が少なくとも3世代にわたって米国に住むムスリムの半数以上は黒人である。

この多様性は、服装を通じて表現される複合的なアイデンティティを育む機会となる。

2. ムスリム女性を救う必要はない

多くの非ムスリムは、ムスリム女性の服装やヘッドスカーフを抑圧の象徴とみなす。確かに、ムスリム女性の服装の選択は、善きムスリムであるとはどういうことかという地域社会の考えに左右される。しかし、行動に関する期待と折り合いをつけなければならないのは、非ムスリム女性も同じだ。

私の著書では、服装を通じて自らのアイデンティティを表現し、自立を主張する女性たちを何人も紹介している。タリはインドネシアの大学生で、両親の反対を押し切って頭を覆っている。両親は、ヘッドスカーフを着けると卒業後の就職が難しくなるのではないかと心配している。しかし、友人が皆髪を覆っているタリにとって、服装は自分らしいスタイルとムスリムとしてのアイデンティティを伝える主な手段だ。

イスタンブール商科大学でコミュニケーション学を専攻したヌルは、慎み深い服装をしている一方、アパレル業界がムスリム女性にブランド服の購入を迫っていると批判する。彼女にとって、ムスリム・スタイルに高い値札は必要ない。

レイラはイラン政府で働き、勤務時間外の服装を市民的不服従の一形態と考えている。月曜から金曜までは暗い色の服と丈の長いゆったりしたコートを着る。だが週末には、体にぴったりした服や濃いメイクで許容範囲の限界を押し広げる。そうした服装の選択は、風紀警察とのトラブルにつながりかねない。彼女は公共の場でイスラム教徒にふさわしい服装をする法的義務を受け入れながらも、その内容を決める権利を主張している。

デザイナーたちも、地域社会に影響を及ぼす問題への抗議に服装を用いてきた。たとえば、デ・ヤング美術館の展覧会には、トランプ政権の渡航禁止令に抗議するためにデザイナーのセリーヌ・セマーンが制作したスカーフが展示されている。スカーフには、米国への入国を拒否された人々の出身国のいくつかを写したNASAの衛星画像があしらわれ、その上に「Banned(入国禁止)」という言葉が重ねられている。

Image: Contemporary Muslim Fashions 2018年9月22日~2019年1月6日 デ・ヤング美術館

3. ムスリムは主流社会に貢献している

2017年のピュー研究所の調査では、米国人の50%が、イスラム教は主流社会の一部ではないと答えた。しかし、ムスリムのモデルやデザイナーがファッション界でますます認められるにつれ、ムスリムをよそ者とみなす誤解は変わる可能性がある。

ムスリムのモデルは、大手化粧品ブランドの広告塔となり、高級デザイナーのショーでランウェイを歩き、有名ブランドの紙媒体広告にも登場している。

今日では、イスラムの美学に着想を得た服が、ムスリムに限らず、あらゆる消費者に向けて販売されている。例として、英国出身のムスリム・デザイナー、ハナ・タジマによるユニクロの最新コレクションを見てみよう。世界的なカジュアルウェア小売企業であるユニクロは、販促資料でこの服を「文化に配慮した、非常に着回しの利く」、あらゆる背景を持つ都会的な女性に向けた服と説明した。

今日、洗練されているということは、文化を包摂する装いをすることだ。そこには、ムスリムのデザイナーが生み出し、ムスリムの消費者が広めた慎み深いスタイルも含まれる。ファッションは、ムスリムが主流社会の一員であるだけでなく、その社会に貢献していることを明らかにしている。

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