読書と執筆を愛するバラク・オバマ元米大統領が、夏に読む本のリストを公開した。
そこには小説、ノンフィクション、短編集が入り交じる多彩な作品が並び、日本の作家・村上春樹から、トニ・モリスンの全作品まで幅広い。モリスンは最近亡くなったノーベル賞受賞者だ。
前大統領が薦める作品の多くは、人種、移民、ジェンダー、階級の問題を扱っている。任期の終わりに、オバマ大統領はニューヨーク・タイムズ紙に、大統領在任中も人生を通じても読書が「欠かせない役割」を果たしたと語った。
オバマの夏の読書リストに挙がった作品を紹介する。
トニ・モリスン作品集
トニ・モリスンの作品は、アメリカ社会における黒人のアイデンティティを掘り下げた。彼女は小説を11作執筆し、児童書やエッセイ集も手がけた。代表作には、『ソロモンの歌』や『ビラヴド』などがあり、後者はピューリッツァー賞を1988年に受賞した。
『ニッケル・ボーイズ』コルソン・ホワイトヘッド著
この小説は2人の少年の人生を描く。2人はジム・クロウ時代のフロリダ州にある過酷な矯正学校に送られ、大量投獄が人々の人生をいかに引き裂いたかが描かれる。
『息吹』テッド・チャン著
このSF短編集は、読者に考えさせる大きな問いを投げかけ、宇宙とその中での私たちの居場所について考察する。
『ウルフ・ホール』ヒラリー・マンテル著
これは、トマス・クロムウェルが権力を握るまでを描いた16世紀イングランドの歴史小説だ。王室顧問官であるクロムウェルは、ヘンリー8世の宮廷で急速に出世する過程で、魅力的で冷酷、理想主義的で機会主義的な人物として描かれている。
『女のいない男たち』村上春樹著
題名が示すように、この心を揺さぶる短編集は、人生にとって大切な女性がいない男性たちに何が起きるのかを描く。
『アメリカン・スパイ』ローレン・ウィルキンソン著
スパイ小説の枠を超え、黒人女性の諜報員である主人公は、家族、愛、そして祖国との絆に結びつけられていく。
『ネット・バカ』ニコラス・カー著
本書は、インターネットが脳に与える影響や、私たちの暮らし、そして人々を結びつける地域社会の絆について考察する。
『ラボ・ガール』ホープ・ジャーレン著
この本は、オバマ自身の言葉によれば、「素晴らしい。科学の世界で生きる女性の人生、かけがえのない友情、そして木々の深遠さを美しい文章で綴った回想録」だという。
『インランド』テア・オブレヒト著
実話に基づく、あまり知られていない物語。1893年、無法と干ばつに見舞われたアリゾナの地を横断する壮大な旅の中で、まったく異なる2人の人生が交錯する。
『空気を読む方法』ディナウ・メンゲスツ著
愛、家族、想像力の力をテーマに、若い男性が両親の新婚旅行をたどる旅に出る。両親が若いエチオピア移民だった頃の新婚旅行を再びたどる旅だ。
『メイド』ステファニー・ランド著
アメリカの階級格差を描く作品。シングルマザーの視点を通し、多くの家族が一日一日をどうにか乗り切るために直面する苦難を明らかにする。
