デジタル図書館は、バングラデシュの高等教育を後押しできるか

デジタル図書館は、バングラデシュの高等教育を後押しできるか
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あらゆる学術機関において、図書館は教員、研究者、学生に知識に基づく支援を提供するうえで重要な役割を担っています。近年、「デジタル図書館」という新しい概念が登場しました。地域社会や国際社会において、デジタル形式および非デジタル形式の文献情報や資料にアクセスし、共有できるようにするものです。しかしバングラデシュでは、 高等教育質向上プロジェクト(HEQEP) のもとに設置された学術イノベーション基金(AIF)が介入するまで、「デジタル図書館」は夢にすぎませんでした。 バングラデシュ工科大学(BUET) の中央図書館は、いまやデジタル化されています。この図書館は現在、バングラデシュの他大学にとって模範となっています。

BUETの中央図書館 には現在、無線周波数識別(RFID)を活用した最新の図書館管理システム(LMS)が導入されています。LMSは、職員用ワークステーション、セルフチェック機、返却ポスト、デジタルデータ管理装置、盗難防止ゲート、入退室管理など、さまざまなソフトウェアおよびハードウェアで構成されています。ICTネットワークシステムを刷新するため、新しいサーバー、ワークステーション、ルーターに加え、紙媒体の資料をデジタル化する高速スキャンシステムも導入されました。適切なソフトウェアとハードウェアを選び、それらを相互に適合させることが、LMSの設計における大きな課題でした。プロジェクトの実施にあたり関係者全員から一貫した支援を得たことで、非常に複雑で大規模なシステム構成を安定させ、完全に機能させることができました。

「学部上級課程と大学院の学生は、新しい図書館システムにとても満足しています。学生は好きなときにセルフサービス端末を使って資料を借りたり返却したりできるようになりました。貸出・返却の記録は電子化され、返却期限を過ぎた資料については、リマインダーのメールが自動送信されます。図書館の目録、デジタル機関リポジトリ、BUETが契約する電子資料など、さまざまな情報源から、誰でもコンピューターのキーワード検索で資料を特定し、所在を確認できます」と、BUET電気電子工学科教授のS. M. Mahbubur Rahman博士は述べました。「さらに、快適な学習・研究環境を整えるため、中央空調システムを導入しました。最近の図書館利用調査では、図書館を以前より頻繁に、より長時間利用する学生、とりわけ研究に取り組む学生の数が大幅に増加したことが示されています。」

さらに、最新の会議室も建設されました。この新たな会合の場は、必要なマルチメディア資料を用いて学術的な議論を行うため、図書館員専用に設けられています。会議センターには防音設備があり、自然光を取り込める工夫も施されています。そのため、騒音の多い地域に位置しながらも、学術会議や研修に理想的な場所となっています。

「新しいセンターは他大学にも開放しています。すでに、専門研修のために会議センターを利用したいという申し込みが他大学から届いています。新しい自動化図書館システムと会議センターにより、私たちは自大学だけでなく、国内の他大学の図書館サービスの向上にも貢献できると強く信じています。」新しい図書館システムの導入後、より多くの学生や教職員が図書館資料を利用するようになりました。今後、BUETの図書館員チームは、バングラデシュの他のすべての大学が「デジタル図書館」を設立できるよう支援します。貴重な文献や学術資料を共有することで、コストを効果的に抑え、学習体験を向上させることができます。(BUETのS. M. Mahbubur Rahman教授が本稿に寄稿)

本記事は、 世界銀行の「南アジアの貧困撲滅」との協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。

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著者:Shiro Nakataは、世界銀行人間開発局教育チームの教育コンサルタントであり、バングラデシュの高等教育および技能開発プロジェクトに携わっています。

画像:デジタル化を前に、貴重書の内部に貼られたバーコードラベル。REUTERS/Robert Pratta。

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