問題解決に行き詰まったら?美術に触れることが助けになると歴史家が語る

Assorted paintings on the wall in an art gallery.
The average museum-goer spends less than 30 seconds looking at a work of art.Image: UNSPLASH/Andrew Neel
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  • 美術史家のエイミー・ハーマンは、美術作品と過ごす時間が問題解決能力の向上に役立つと語る。

  • 彼女が説くのは「気づく技術」だ。携帯電話を置き、目の前の美術作品に心から集中する力である。

  • 美術鑑賞で培われるスキルは応用できる。たとえば、機微や曖昧さを読み解く力は、人質交渉人が用いるスキルだ。

問題解決能力を磨く新たな方法を探すなかで、問題解決能力美術史家のエイミー・ハーマンによれば、美術作品と過ごす時間は、最も簡単で効果的な訓練かもしれない。

ハーマンは、専門職の人々に教えてきた。殺人事件の捜査官、医学生、弁護士、エンジニアなどに、分析力を高める方法として絵画の読み解き方を教えてきたのだ。「美術は、自分の外側にある安全な空間を提供し、観察したことを分析して、目に見える細部を行動につながる知識へと変えることを可能にします」とハーマンは新著『Fixed. How to Perfect the Fine Art of Problem-Solving(固定観念を解きほぐす――問題解決の技を極める方法)』の序文に記している。

そうすることで、物事がどのように、なぜうまくいかなくなるのか、そしてさらに重要なことに、どうすれば解決できるのかを理解できると彼女は説明する。

学びを実践する

ハーマンは著書で、複雑な構図を段階を追って読み解く方法を説明している。

テオドール・ジェリコーの凄惨な絵画『メデューズ号の筏』を見てみよう。

テオドール・ジェリコー作『メデューズ号の筏』、1819年。Image: Quartz at Work

ハーマンはこう記している。

作品の全体像を捉え、細部に目を向け、物の数を数え、何が起きているのか考えられることを書き出してみましょう。

次に、ひと息ついて、思いを巡らせてみましょう。

直前の場面の混乱から、何を連想しましたか。自然災害でしょうか。人為的な惨事でしょうか。あなたの国の現状でしょうか。あるいは、もっと身近な出来事を思い出したかもしれません。職場のいざこざ、家庭で度を越してしまった口論、Zoomで過ごした感謝祭などです。

あなたが誰であれ、どこに住んでいようと、上に描かれた絶望に心当たりがある人は多いでしょう。

ハーマンのアプローチで重要なスキルの一つは「気づく技術」だ。携帯端末を手に取りたい衝動を抑え、目の前にある視覚的な光景の細部についてじっくり考えられるだけの時間、立ち止まる力である。これは特に、注意力が続きにくい時代において重要だ。美術館を訪れる人が作品を見る時間は平均して30秒にも満たない。

美術を見ることで、機微や曖昧さにも気づけるようになるとハーマンは説明する。それは、人質交渉人から場の空気を読み取ろうとする管理職まで、誰にとっても重要なスキルだ。

「一人で見る場合も誰かと見る場合も、美術を鑑賞する最善の方法は、まず作品を見て、見た後に話し、それから初めて解説を読むことです」とハーマンはQuartzに語る。「美術を体系的に見ることを学ぶことで、批判的な探究心が刺激され、新たな活力を得られること、そして解決を要する問題に直面したときにも同じ方法が活用されることを願っています。」

かつてニューヨーク市のフリック・コレクションで教育部門を率いたハーマンは、「美術を使って自分自身や日々直面する問題を考察すること」に何の恥もないと主張する。「美術は見る人によって、さまざまなものになり得ます」と彼女は述べる。「美術や美術史の知識がない人が、美術作品の力を借りて、仕事に異なる、より広い視点で取り組めるのなら、その力を解き放たない理由があるでしょうか。」

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