宇宙考古学:分断された世界を結びつけるかもしれない、あまり知られていない科学

I want to create an army of global explorers, says award-winning Egyptologist Sarah ParcakImage: NASA
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私たちは激動の時代を生きています。経済の不確実性、世界的なポピュリズムの高まり、移民をめぐる衝突、そして気候変動の脅威を前に、前向きな見通しを保つのは難しいことです。24時間続くニュースにますます気を取られ、私たちを結びつけるものよりも、分断するもののほうがはるかに多いように思えます。何ができるでしょうか。そして、さらに大切なのは、私たちの未来に希望を持つべきかということです。

希望を持つべきであるだけでなく、私たちは皆、過去を共有し、運命をともにする一つの種なのだと示すために、皆さんに伝えたいことがあります。私は、衛星画像を使って古代の景観を地図化することを専門とする考古学者です。考古学者であることで、激動の時代を少なからず俯瞰できるようになりました(そうした時代を何千年にもわたって経験してきたのです)。それと同時に、人間が持つ驚くべき創造性と可能性についても見つめることができました。

私はこの可能性を信じていますが、未来に希望を持とうと人々に伝えるだけでは十分ではありません。

Image: レス・アンダーソン

私たちは皆、探検者としてこの世に生まれます。周りの世界をきちんと見られるようになった瞬間から、あらゆるものに触れ、味わい、耳を傾け、感じたいと思うのです。赤ちゃんや幼児が初めて目にするものに目を輝かせて驚く姿は、親たちにも世界を再発見させてくれます。しかし、いつしかその驚きは薄れていきます。学校に通い始めたり、大人になったりするからかもしれません。科学や探検とは別の道を選んだ人は、その驚きの感覚を簡単に失ってしまうことがあります。

また、一般の人々にとって、探検に参加するのは簡単ではありません。気後れしたり、参加の機会をどう見つければよいのかわからなかったりする人も多いでしょう。不思議なことに、これまで何百人もの人から、子どもの頃は考古学者になるのが夢だったけれど、いつしかその夢が消えてしまったと聞きました。そうした話を何度も聞くうちに、できるだけ多くの人を考古学探査に参加させる方法を考えたいと思うようになりました。

願いを一つだけかなえられるなら

2016年にTED賞を受賞できた私は、とても幸運でした。この特別な栄誉によって、TEDのステージから世界に向けて願いを語る機会を得て、その願いを実現するために100万ドルを受け取りました。私の願いは次のとおりです。

世界中にある、まだ知られていない何百万もの考古遺跡を発見したい。21世紀の世界規模の探検者たちを結集することで、人類が共有する強靱さと創造性を宿す、世界に隠された遺産を見つけ、守っていきます。

では、この大胆な願いを現実のものにするには、何から始めればよいのでしょうか。私にとって鍵となったのは、素晴らしいチームと世界屈指のパートナー(ナショナル ジオグラフィックやDigitalGlobeなど)でした。私は「Globalxlporer 」と名付けた、衛星画像を活用するオンライン市民科学考古学プラットフォームを立ち上げることにしました。世界中の誰もが、略奪された遺跡や、これまで知られていなかった遺跡の探索に協力できるようにするためです。

人々に、心の奥に埋もれていた探検への情熱を再発見してほしいと思いました。GXの目標は、世界中の人々が考古学者になれるよう後押しし、過去やそこに生きた人々を想像するために必要な道具を提供することです。共通の遺産を守るという共通の目標のもと、世界中の人々を結びつける方法をつくりました。

利用者から届くメッセージは、年齢、国籍、宗教を問わず、楽観と興奮にあふれています。探検への参加を誰にでも開くオンラインプラットフォームが、これほど短い間にこれだけの成果を上げられるのなら、私たちの未来には希望しかありません。

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