世界経済フォーラムの第48回年次総会は2018年1月23~26日、スイスのダボス=クロスタースで開催され、過去最多の国家元首、政府関係者、国際機関の代表者に加え、ビジネス、市民社会、学術界、芸術界、メディアのリーダーが一堂に会します。
「テーマのもと参加者が集う分断された世界に共通の未来を創るこの会合では、国際安全保障、環境、世界経済など、重要な共通利益をめぐる国際協力を再確認する方法に焦点を当てます。国家間の地政学的競争が全般的に激化しているとみられる時期の開催となります。
国際協力と並ぶ会合のもう一つの優先課題は、各国内の分断を克服することです。こうした分断は、グローバル化からソーシャルメディアの普及、第4次産業革命の到来に至る一連の衝撃的変化がもたらす社会変革から社会を守れなかった結果、社会契約が機能不全に陥ったことで生じることが少なくありません。これらの変化は相まって、制度への信頼を損ない、ビジネスと社会の関係を傷つけてきました。
「国家間の競争が激化し、社会の内部に深い分断が広がるなか、世界は断片化しています。しかし、世界が直面する課題の規模を考えれば、協調的、協働的かつ統合的な行動がかつてなく重要です。年次総会は、国家間の共通利益を改めて確認し、包摂的成長を通じて社会契約を刷新するためのマルチステークホルダーの取り組みを確保することで、こうした断層を乗り越えることを目指します」と、世界経済フォーラムの創設者兼会長であるクラウス・シュワブ教授は述べました。
今年の開会演説は、ナレンドラ・モディインド首相が行います。ドナルド・トランプ米国大統領は、会合の閉幕前に基調演説を行います。今年はG7経済圏から過去最多の首脳が参加し、アンゲラ・メルケルドイツ連邦首相、パオロ・ジェンティローニイタリア首相、エマニュエル・マクロンフランス大統領、テリーザ・メイ英国首相、ジャスティン・トルドーカナダ首相、ジャン=クロード・ユンケル欧州委員会委員長が、トランプ大統領とともに参加します。モディ首相のほか、G20からは劉鶴中国共産党中央委員会政治局委員、中央財経領導小組弁公室主任、マウリシオ・マクリアルゼンチン大統領、シリル・ラマポーザ南アフリカ共和国副大統領、フェリペ6世スペイン国王陛下、、そしてミシェル・テメルブラジル大統領が参加します。開催国からは、アラン・ベルセスイス連邦大統領も参加します。
年次総会には全体で、340人を超える主要な政治指導者が参加します。アフリカから国家元首・政府首脳が10人、中東・北アフリカから9人、ラテンアメリカから6人が出席します。参加者には、ハイレマリアム・デサレンエチオピア首相、エマーソン・ムナンガグワジンバブエ大統領、イェミ・オシンバジョナイジェリア副大統領、サアド・アル・ハリーリーレバノン閣僚評議会議長、ヨルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世陛下、ベンヤミン・ネタニヤフイスラエル首相、そしてフアン・マヌエル・サントスコロンビア大統領が含まれます。
国際機関の代表者には、アントニオ・グテーレス国連事務総長、ロベルト・アゼベド世界貿易機関(WTO)事務局長、テドロス・アダノム・ゲブレイェソス世界保健機関(WHO)事務局長、アンヘル・グリア経済協力開発機構(OECD)事務総長、ゼイド・ラアド・アル・フセイン国連人権高等弁務官、ジム・ヨン・キム世界銀行総裁、ミロスラフ・ライチャーク国連第72回総会議長、ピーター・マウラー赤十字国際委員会(ICRC)総裁、ガイ・ライダー国際労働機関(ILO)事務局長が含まれます。
政府、ビジネス、市民社会、学術界における卓越した実績を代表する、2018年年次総会の共同議長は次のとおりです。シャラン・バロウ国際労働組合総連合(ITUC)書記長(ベルギー)、ファビオラ・ジャノッティ欧州原子核研究機構(CERN)事務局長(ジュネーブ)、イザベル・コシェENGIE最高経営責任者(フランス)、クリスティーヌ・ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事(ワシントンDC)、ジニ・ロメッティIBMコーポレーション会長、社長兼最高経営責任者(米国)、チェトナ・シンハマン・デシ財団創設者兼理事長(インド)、そしてエルナ・ソルベルグノルウェー首相です。

公的部門から過去最多の参加者が集まるのに加え、民間部門からは1,900人を超えるリーダーが参加します。市民社会からは、NGO、社会起業家、学術界、芸術界、労働団体、信仰に基づく団体、宗教団体、メディアから約900人のリーダーが参加します。年次総会は若い世代を代表する世界有数のサミットでもあり、20~30歳のフォーラム「グローバル・シェイパーズ」コミュニティのメンバー50人と、40歳未満のヤング・グローバル・リーダーズ80人が参加します。性別、部門、地域、国籍、年齢など、参加者について詳しくはこちらをご覧ください。
今年の会合では参加者の21%超を女性が占め、これまでのどの会合よりも高い割合となります。フォーラムは年間を通じてジェンダー格差に光を当て、女性が上級指導的地位に就くための方策を策定しています。
400を超えるセッションを設け、そのほぼ半数をウェブ配信する会合のプログラムは、次の4つのテーマに沿って構成されています。
持続的な経済発展の推進
技術変化と環境悪化によって世界経済の仕組みが根本的に変わったとすれば、共通の繁栄への道筋を切り開く新たな経済モデルとはどのようなものでしょうか。
多極的・多概念的な世界を生き抜く
経済の不確実性と地政学的競争を受けて、国家の力と主権を取り戻そうとする動きが進んでいるとすれば、世界秩序の崩壊を防ぐには、国際協力と地域の自律性の間でどのようなバランスが必要でしょうか。
社会の分断を克服する
メディアや政治的言説における怒りの応酬が社会の断層を広げ、寛容を損なっているとすれば、社会的合意を回復するために、どのような解決策を共同で生み出せるでしょうか。
機敏な技術ガバナンスを形づくる
近年の技術進歩が現代生活を根本的に再定義する可能性を秘めているとすれば、将来、社会が平等なアクセスと平等な保護の恩恵を受けられるようにするには、どのような倫理的基盤と適応的な政策が必要でしょうか。
世界経済フォーラム第24回年次クリスタル賞の受賞者は、ケイト・ブランシェット、エルトン・ジョン、そしてシャー・ルク・カーンです。この賞は、世界をより良くすることに卓越した献身を示した一流アーティストの功績を称えるもので、授賞式は1月22日の夜に開催されます。
