先月、ニューヨーク市は、同市の企業に社会的・環境的な影響の改善を促す複数年にわたるキャンペーン、 Best for NYCを開始しました。ビル・デブラシオ市長の雇用開発局、ニューヨーク市経済開発公社(NYCEDC)、そしてニューヨークの認定Bコーポレーションのコミュニティが立ち上げたBest for NYCは、この種の提携としては初めてのもので、世界各地の都市にとってのモデルとなっています。
Best for NYCの中核をなすのは、社会的利益のための力としてビジネスを前進させる非営利団体B Labが作成したインパクト評価です。同団体は昨年、 社会起業家精神に対するスコール賞 を受賞しました。「ビジネスにおける成功を再定義する世界的な運動を後押しし、すべての企業が世界で最も優れた存在を目指すだけでなく、世界 のために 最も優れた存在を目指すようにする」取り組みが評価されたものです。
ニューヨーク市は、カスタマイズされた簡易版の Bインパクト評価 (原版は企業をBコーポレーションとして認証するために使用されます)を用いて、地域企業に社会的・環境的な影響を測定し、向上させるよう呼びかけています。低賃金労働者がより良い仕事に就き、十分なサービスが行き届いていない地域社会の生活の質が向上するよう支援するためです。たとえば、評価のうち労働者に関する設問では、生活賃金、家族休暇、フレックスタイム、研修、従業員持株制度などに焦点を当てています。
この構想は、毎年発表される Bコープ・ベスト・オブ・ザ・ワールド リスト(今年のリストは4月14日発表)の力も活用しています。このリストは、世界各地で利益を上げながら労働者、地域社会、環境に貢献する企業に光を当て、ニューヨークの企業にも同様のインセンティブと認知の機会をもたらすものです。
キャンペーンの立ち上げを後押しするため、 Hugo Neu、Uncommon Goods 、 Cooperative Home Care Associates をはじめ、市内の認定Bコーポレーション数社がこの取り組みに参加しました。 Red RabbitのCEO、Rhys Powellも参加しています。同氏はこう説明します。「学校に通うすべての子どもに栄養価の高い食事を届けるという当社の使命は、多様で協力し合える職場づくりへの取り組みにかかっています。Best for NYCは、才能を育み、事業の可能性を最大限に引き出す新たな機会を見つけるための革新的なツールを、すべての企業に提供します。」
Best for NYCは、B Labにとって重要な進化でもあります。2006年にジェイ・コーエン・ギルバート、バート・ハウラハン、アンドリュー・カッソイによって設立されたB Labは、認定Bコーポレーションのコミュニティと世界的な運動を築くため、評価、基準、認証制度を開発してきました。現在、38か国、100を超える業界に1,200社以上のBコーポレーションがあります。
B Labはまた、セクターの政策基盤を強化し、26州でベネフィット・コーポレーション法の成立を支援しました。この法律は、社会的目的を持つ事業を拡大する起業家や投資家にとっての法的・受託者責任上の障壁を取り除きます。
こうした法制度の基盤が整ったことを受け、B Labは「重要なことを測定する」といったキャンペーンなど、プラットフォームやプログラムに取り組み、すべての企業が自社の方針や慣行による社会的・環境的な影響を検討するよう促してきました。そのため、Bインパクト評価は現在、無料で、秘密が守られ、どの企業でも簡単に利用できます。特にクイック・インパクト評価版は、Bコーポレーション認証を目指すかどうかにかかわらず利用できます。これまでに約20,000社が利用しています。B Labのビジョンとは何でしょうか。「いつの日か、すべての企業が利益と同じ厳密さで、社会的・環境的な影響を測定するようになるでしょう」とカッソイは述べています。
Best for NYCのような提携により、B Labはさらに幅広い企業に働きかけ、運動を一層拡大できます。「世界の都市は、企業コミュニティと連携して、より質の高い雇用を生み出し、生活の質を向上させる方法のモデルとしてニューヨーク市を参考にできます」とカッソイは説明します。ニューヨーク市にとって最善のことは、ほかの都市にとっても最善かもしれません。
この記事は、New Americaのデジタル誌、The Weekly Wonkに初掲載されました。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。
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著者:Georgia Levenson Keohaneは、New Americaの寄稿ライターです。
木曜日の朝、厳しい寒さの中、建物から蒸気が立ち上るニューヨーク市マンハッタン区の西側を、船がハドソン川を北上する。REUTERS/Mike Segar。
