逆境に立ち向かう起業

Men walk through debris in the center of Afrin, Syria March 24, 2018. REUTERS/Khalil Ashawi - RC1850B1E4F0
Even in the midst of civil war, young Syrians are working towards a better futureImage: REUTERS/Khalil Ashawi
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極めて厳しい状況の中でも、昨年シリアでは150社以上のスタートアップが設立された。アラビア語チャットボットを作成するプラットフォームのMujeeb、AIを活用した採用ツールのClerk、シリアとレバノン間のタクシー配車アプリLiBeirootなどがその例である。

シリア紛争は住民に多方面にわたる影響を及ぼしているが、起業家たちが日常生活で直面する問題の解決に取り組むことを妨げてはいない。

さまざまな研究では、紛争地域において、紛争が続いている最中であっても、起業家の育成と雇用創出が、戦闘終結後の見通しを改善するうえで重要であることが指摘されている。

上記のようなスタートアップは、雇用機会がほとんどない地域において、極めて必要とされる雇用を生み出す可能性を秘めている。さらに、教育、失業など、同地域が抱える重大な課題に対する革新的な解決策を見いだす仕組みとしても役立ちうる。

過去5年間、私はシリアの武力紛争下における起業活動を調査してきた。私は数百人の起業家に話を聞いた。製造工場がアレッポの工業地帯の大規模な破壊により失われた後も諦めなかったLouay氏や、戦争により学校に通えないという困難を仮想の研修プラットフォームに転換させたSami氏などである。その過程で、注目すべき知見も得られた。

調査結果は、シリア紛争がこれまで手つかずだった分野に挑む若者の新たな潮流を生み出したことを示している。2014年にはシリアの若者の17.6%がスタートアップのアイデアに取り組もうとし、その割合は2015年には31.2%に上昇した。

ただし、経済開発プログラムを展開するにあたっては、政治的背景や、紛争の中で人々が経験してきたことを理解することが極めて重要である。

提案されたプログラムを事前に検証しなければ、地域社会を助けるどころか損なううおそれがある。紛争地域のスタートアップが戦闘の影響を強く受ける傾向があるのは当然である。私がシリアで話を聞いた多くのスタートアップは、治安の悪化と政治的不安定の影響を明らかに経験していた。

シリアの起業家たちが受けた心理的・社会的苦痛は否定しようがない。彼らの多くは大切な人を失い、長期間にわたり家族や友人と会うことも連絡を取ることもできずにいる。シリア政策研究センター(SCPR)によれば、2015年末までに、シリア国民の11.5%が武力紛争により死亡または負傷していた。シリア政策研究センター(SCPR)によれば、2015年末までに、シリア国民の11.5%が武力紛争により死亡または負傷していた。

火に油を注ぐのではなく、橋渡しを

状況と紛争の根本原因を理解した後、経済の再構築の必要性は明らかである。有望なアプローチの一つは、経済成長を維持しつつ、公共の利益を守るうえで民間セクターの役割を拡大することである。このアプローチは、緊急のニーズや不満に対応し、緊張と紛争の原因を軽減するとともに、そうでなければ不足しがちな紛争後の雇用を創出することで、紛争に疲弊した経済における平和の促進に寄与しうる。

懸念される点の一つは、企業が紛争の一方の当事者を主に支援し、もう一方を排除することで、一部の人々には雇用機会を提供する一方で、他の人々には提供しない状況である。このような状況は、人々の不満や社会的疎外を助長し、異なる民族集団間の不平等を助長する。その結果、内戦や内乱が生じる条件を作り出すおそれがある。

紛争の影響を受けた地域における雇用創出プログラムは、特に十分に代表されていない少数派に配慮し、包摂性を確保するとともに、すべての関係受益者と協議が行われたことを確実にするため、透明性と説明責任を積極的に推進しなければならない。

これにより、上記の問題の多くを緩和することができる。さらに、プログラムは、雇用促進において、積極的な影響を実現し、害を与えないアプローチに重点を置くとともに、成果を上げている既存の解決策の規模拡大に投資しなければならない。私の研究によれば、これらの対策は、草の根のコミュニティ開発を支援し、脆弱な集団への支援に焦点を当てた、生計に着目したアプローチを取るだけでも実現可能である。

危機は長期的な影響をもたらし、生活のあらゆる側面に及ぶ。復興には計画と実行に時間を要するため、技術とイノベーションが重要な役割を果たすことになる。公共部門は長年の破壊によって弱体化しており、即座の成果を期待することはできない。しかし、適切な支援があれば、起業家は迅速な成果をもたらすことができる。

起業活動は、効率的に展開されれば、成長と長期的な再生の原動力となりうる。基礎的サービスへのアクセスを改善しながら、経済回復を後押しする可能性を秘めている。

起業家が自らの能力を発揮できるようにすることで、大きな経済的利益が見込まれる。起業と、社会のすべての分野および構成員にとって意味のある雇用の創出は、長年の暴力、戦争、流血の後に平和を維持する助けとなりうる。戦争の影響を受けるすべての国は、過去の過ちを避け、復興への道を切り開くべきである。

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