本稿は、抗菌薬耐性(AMR)と水質汚染の関係を検討する。抗菌薬の消費量と水域への排出量に、国の社会経済的脆弱性が組み合わさることで、AMRの拡散速度が決まる仕組みを明らかにしている。普遍的な排水処理や安全な飲料水・衛生設備へのアクセスが不足している国では、水がAMR拡散の主要な媒介経路となっている。