世界経済フォーラムの「Target True Zero」連合は、バッテリーや水素を動力源とするものなど、新たな航空推進方式の開発と導入を加速し、航空部門が2050年までにネットゼロへ移行できるようにする方法を理解するために設立されました。
ケンブリッジ大学のAviation Impact Acceleratorと共同で、同大学の全システムモデルを用いて作成された本報告書は、これらの新技術がもたらす環境影響の全体像を検討します。炭素排出量だけでなく、異なる燃料やエネルギー源を使用することによるライフサイクル全体への影響や、大気上層での非CO2排出の影響も対象としています。また、多数の既存および新規参入の航空宇宙メーカーから提供された機密データを処理して得た集計結果を活用し、こうした航空機の能力や、持続可能かつ大規模に導入するために今なお必要とされる技術的な課題の解決について、共通認識の形成に着手します。
本報告書は、世界各地の政策立案者やその他の意思決定者が航空分野の移行戦略を策定する際に役立つ資料です。持続可能な航空燃料(SAF)は短期的な解決策となりますが、規模拡大や世界的なコストには依然として不確実性があります。そのため、ネットゼロ航空の実現に向け、SAFと並んで水素動力機やバッテリー動力機が果たし得る役割の評価を始めることが不可欠です。
