2050年までにネットゼロ目標を達成するために必要な排出削減量の半分は、まだ大規模に利用できない技術によって実現されると見込まれています。本レポートは、サプライヤーの視点から、バリューチェーン、脱炭素化への道筋、ゼロエミッション技術の拡大に向けた課題と機会を分析します。
サプライヤーはこのエコシステムの重要な担い手です。イノベーションの推進、低炭素技術の試験導入、こうしたソリューションの市場投入において重要な役割を果たし、世界のバリューチェーン全体で下流の排出量に影響を及ぼすためです。
本レポートは、First Movers Coalition(FMC)と、最近立ち上げられたFirst Suppliers Hubから得られた教訓を踏まえています。FMCの7つのセクター、すなわち二酸化炭素除去と、世界の温室効果ガス排出量の約25%を占める排出量の多い6つのセクター(航空、海運、トラック輸送、アルミニウム、セメント・コンクリート、鉄鋼)で、サプライヤーが直面する課題と機会を分析します。
続いて、サプライヤーが低炭素技術の商用化を加速するうえで、複数のセクターに共通する3つの障壁を説明し、考えられる解決策を提示します。
排出量の測定方法と基準の不足
投入資材の入手可能性とコスト
買い手のリスク回避姿勢と脱炭素ソリューションへの不慣れ
2024年1月にダボス・クロスタースで開催されたフォーラム年次総会で立ち上げられたFirst Suppliers Hub(FSH)は、サプライヤーが低炭素プロジェクトの情報を提供し、低炭素素材やサービスの供給拡大を目指すFMCのメンバー、政策立案者、資金提供者とつながるためのグローバルな情報基盤です。本レポートとFSHは、デロイト コンサルティングとの協力により開発されました。
