電子機器は私たちの生活に欠かせないものであり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック下ではなおさらです。しかしながら、残念なことに、多くの電子機器が環境中に流出したり、危険な状態で再資源化されたり、家庭に保管されたままになっています。これらの製品には貴重な原材料が含まれていますが、その多くは回収されていません。また、製品の寿命延長、修理、再利用の機会も十分に活かされていません。
循環型戦略は、多くの企業や消費者にとって優先課題となっています。しかしながら、一般的にこれらの戦略は逆向きのサプライチェーンに依存しており、その多くは現行の規制環境によって必ずしも支えられていません。本ブリーフィング・ノートは、電子機器の逆向きサプライチェーンにおける課題について、一連の対話、調査、インタビューから得られた知見を示すものです。その焦点は、製品分類の複雑さ、使用済み製品の逆方向物流コストを大幅に押し上げる関連要因、有害とされる製品と新品の出荷物流との違い、そして特に有害品に分類される製品に対する煩雑な貿易許可手続きにあります。
本稿は、既存の国際環境条約と整合し、かつそれを補完する形で、電子機器の循環型経済に向けた安全かつ責任ある貿易を促進するための提言で締めくくられています。これらの提言は初期段階にあり、さらなる検討が必要です。世界経済フォーラムのコミュニティは、この分野で的を絞った対策を特定するため、知見の交換を引き続き支援してまいります。
