本稿は、主要な3つの分野におけるサプライチェーン排出量の測定について概観し、企業の課題と準備状況に焦点を当てるとともに、政策対応に関する重要な論点を提示するものである。
サプライチェーンにおける排出量の測定と報告は、脱炭素化の鍵となる。排出源を把握することは、調達、製品設計、研究開発、さらに金融・投資に関する企業の意思決定に資する。企業は任意の報告から義務的な報告へと移行しつつあるが、意図された効果を得るためには、要件が明確であり、生成されるデータが信頼できるものでなければならない。
業界イニシアチブは、さまざまな測定手法を試行し、一部の分野でその調和を図るうえで重要な役割を果たしてきた。本稿は、農業・食品、鉱業、鉄鋼の3分野における動向を整理するものである。一連のインタビューに基づき、準備状況と課題の概況を示したうえで、政策立案者、特に貿易・経済担当の当局者が取り組むべき重要な論点を提示して締めくくる。
