世界のエネルギーシステムは深刻な危機に直面しており、今後10年間にネットゼロを実現する能力を構築することは、人類がこれまでに迫られてきた中で最も重要な転換となるかもしれません。
ブロックチェーン技術は、気候変動の問題を助長する可能性もあれば、その解決に貢献する可能性もあります。一方では、ビットコインやイーサリアムのマイニングによるエネルギー消費が大きな懸念となっています。大規模なマイニング事業が増加しており、これらは相当量のエネルギーを消費し、その一部は化石燃料による発電で賄われています。他方では、ブロックチェーンは炭素中立型のエネルギー網の構築に不可欠な要素となりつつあり、再生可能エネルギーによる発電への投資、開発、建設を経済的に成り立たせています。
ただし、リスクを抑えつつこれらの可能性を実現するためには、ブロックチェーン自体のエネルギー影響を正しく算定しなければなりません。解決策の創出によって生じる環境被害が、その解決策がもたらす削減効果を上回ることがないようにする必要があります。
本報告書は、暗号資産サステナビリティ連合のエネルギー利用ワーキンググループの成果物であり、ブロックチェーンがエネルギー目標の達成に貢献する可能性を最大限に活かせるよう、企業、規制当局、スタートアップに向けた指針の概要と実践ツールの提供を目的としています。
