中国は、世界がパリ協定の目標を達成し、地球の生物圏を守るうえで、極めて重要かつ大きな役割を担っています。一方、中国で利用可能な資金調達の仕組みや金融システムには、独自の特徴が残っています。そのため、中国がネットゼロの目標を達成できるようにするには、優先すべきネットゼロ技術と、それらの技術に資金を供給するために取り得る道筋を大中華圏の実情に即して理解することが不可欠です。世界経済フォーラムはオリバー・ワイマンと共同で、モビリティ、建設、不動産、鉄鋼の各業界および金融サービス業界の関係者を交え、中国のネットゼロへの移行を支える新たな資金調達モデルの創出の必要性を検討する報告書を発表しました。
本報告書は、こうした移行を可能にするために変革が必要となる3つの分野を特定しています。
1. 金融イノベーション。特に、コスト上昇や利幅縮小に直面する長期借入者のニーズに応える融資パッケージの設計方法を見いだすことが重要です。
2. 業界横断的な連携。特に、業界内のさまざまな関係者が連携し、企業による持続可能な製品や投入資材の生産・使用を促すインセンティブを生み出すことが重要です。
3. 政策支援。特に、基準の策定や税制優遇措置の活用が重要です。炭素税の導入などで望ましくない行動を抑制するとともに、環境配慮型の製品やサービスへの減税などを通じて、望ましい取り組みを促すことが求められます。
