<報告書発表> 世界的な逆風の中、多くの国・地域で観光環境が改善-日本が首位

発行済み
2026年09月25日
2026
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  • 旅行・観光産業の発展状況は2019年以降で最も良好な水準にあります。2026年版「旅行・観光開発指数(TTDI)」で評価対象となった110の経済圏のうち、92%が2024年からスコアを向上させており、日本が首位となりました。
  • 先進経済圏がトップ10のうち9つを占める一方、新興の上位20カ国は、2019年以降、スコアの改善率がトップ20全体の2倍以上の速さで進んでいます。
  • この指数はスイス、ジュネーブで開催される「ビヨンド・ツーリズム・デー」で発表されます。本会合では、各国政府、企業、市民社会のリーダーたちが「レジリエントな成長。新たなインパクト」をテーマに一堂に会します。
  • 報告書全文はこちら。イニシアチブの詳細はこちら。

2026年9月25日、スイス、ジュネーブ-世界経済フォーラムの新たな報告書によると、世界の多くの地域で旅行・観光産業の発展状況が改善する一方、観光地は、コストの上昇、地政学的変化や気候変動による混乱、労働力不足、インフラや地域社会への負荷といった課題に直面しています。こうした状況の中、記録的な需要を持続可能な価値へと転換することが求められています。

チューリッヒ・インシュアランス・グループの協力を得て作成された世界経済フォーラムの「旅行・観光開発指数(TTDI)2026(Travel & Tourism Development Index (TTDI) 2026)」によると、110の評価対象のうち101カ国・地域において、2024年から2026年にかけてスコアが向上しました。10回目を迎える同調査の報告書は、ジュネーブで開催する「ビヨンド・ツーリズム・デー」で発表されます。この伸びは、文化資源の充実、観光インフラやサービスの拡充、航空ネットワークの整備、ビジネストラベルの増加によって牽引されました。TTDIをリードするのは日本。続いてアメリカ合衆国、スペイン、オーストラリア、フランスが上位にランクインしています。

世界経済フォーラムのエクスペリエンス・エコノミー、都市 部門長、ラマヤ・クリシュナスワミは次のように述べています。「最新の旅行・観光開発指数は、旅行や観光を支える環境が新型コロナウイルスのパンデミック以降で最も良好な状態にあることを示しています。2024年以降、評価対象経済圏の92%で改善が見られました。次の段階は、単にさらなる観光客の誘致にとどまらず、人材やインフラへの投資、官民連携の強化を通じてより大きな価値を創出することです。これにより、観光が地域社会、企業、そして観光地にとって持続的な利益をもたらすことが可能になります」。

同指数はまた、観光産業が直面する新たな課題も浮き彫りにしています。2024年から2026年にかけて、4カ国のうち3カ国で旅行費用が上昇する一方、需要の増加に見合う観光分野への投資が進まず、労働力不足と相まって成長の持続がを脅かされています。また、地域社会への恩恵も薄れています。特に観光の季節性が強い地域においては、観光客の増加が必ずしも生活水準の向上や質の高い雇用の創出につながるわけではない実態が浮き彫りになりました。

こうした課題への対応が求められる一方、新興の観光経済圏が着実に成長を遂げています。2019年以降、最も急速に成長している新興観光国のTTDIスコアは、トップ20経済圏の2倍以上のスピードで改善しており、改善ペースが最も速い上位10カ国のうち7カ国がアジア太平洋地域に属しています。アルバニアは2024年から2026年にかけて、全体として最も大きな伸びを記録しました。

チューリッヒ・インシュアランス・グループのグローバル・ビジネス・アンド・オペレーションズCEO、カーラ・モートン氏は、次のように述べています。「観光・旅行業はグローバル経済において大きな部分を占めており、状況が変化しても変わらない価値を保持するものこそがレジリエンスだということが、TTDIにより明らかになっています。こうしたレジリエンスを実現するには、企業と各国政府が連携して対応することが求められます」。

World Economic Forum
イメージ: World Economic Forum

『ビヨンド・ツーリズム・デー』:エコシステムの連携

この指数は世界経済フォーラムの「ビヨンド・ツーリズム・デー」において発表されます。同会合はスイスのジュネーブで開催され、各国政府、企業、市民社会のリーダーたちが「レジリエントな成長。新たなインパクト」をテーマに一堂に会します。議論では、労働力の準備態勢、技術とイノベーション、投資、そして拡張可能なソリューションの推進を通じた競争力とレジリエンスの強化に焦点が当てられます。

また、「ビヨンド・ツーリズム・インパクト・スターズ」の第1回受賞者も発表されます。これは、旅行・観光業界が直面する構造的な課題に取り組む、企業主導のソリューションを表彰するものです。

「ビヨンド・ツーリズム・デー」は、9月27日の「世界観光の日」の2日前に開催。ジュネーブでの議論をグローバルな議題へと発展させるプラットフォームを提供します。旅行・観光業が経済的レジリエンスの強化、質の高い雇用と機会の創出、このセクターが依存する地域社会や観光地へのさらなる価値の提供を実現する方法について、より広範な議論へと広げる場となるでしょう。

「旅行・観光開発指数(TTDI)2026」について

TTDIは、世界経済フォーラムの20年近くにわたるベンチマーク調査に基づき、旅行・観光の持続可能かつレジリエントな発展を可能にする要因と政策を測定する指数です。観光客数、消費額、収益といった観光の業績を直接測定するのではなく、経済や社会に利益をもたらす形で、観光地が観光客を誘致し、支援し、観光を持続させることを可能にする基盤条件を評価します。2026年版は110の経済圏を対象とし、17の主要項目と102の指標に基づいて構成。チューリッヒ・インシュアランス・グループの協力を得て作成された本指数には、「ビヨンド・ツーリズム・インサイト・カウンシル」の知見が反映されています。

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